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エンジンがオーバーヒートする原因とは?知っておきたい症状や対処法

車は手軽な移動手段である反面、繊細で複雑な機械でもあり、さまざまなトラブルはつきものです。その中の一つが「オーバーヒート」です。

一時的な走行不能に陥るケースから大掛かりな修理が必要になる場合まで、ひとくちにオーバーヒートといっても原因や症状、対処法はさまざまです。今回は、そのオーバーヒートについて詳しく解説していきます。

エンジンのオーバーヒートとは?

「オーバーヒート (overheat)」とは、直訳すると「熱し過ぎること」や「過熱」を意味しますが、車においては一般的にエンジンが異常加熱し、動作に問題が生じている状態を指す言葉として使われます。

自動車の排出ガス規制に伴い、多くの車で「水冷エンジン」が主体となりました。「空冷エンジン」が搭載された車に比べて、冷却効率が高いなどの理由から、オーバーヒートが起こりにくくなったと言われています。とはいえ、メンテナンスが不十分であったり無茶な走行を続けたりすれば、オーバーヒートに見舞われる可能性は十分にあります。

オーバーヒートが発生すると、エンジンの動作に異常をきたすだけでなく、最悪の場合エンジンから発煙し車両火災を引き起こす、エンジンが焼き付いて載せ替えが必要になるなどのリスクもあります。


オーバーヒートの症状

オーバーヒートが起こると、目でわかる症状がいくつか出てきます。以下のような症状が見られた場合はオーバーヒートの疑いがあります。


症状1 水温計が異常を示す

水冷エンジンの車には、エンジン内部を流れる冷却水の温度を示す「水温計」がメーターパネル内のタコメーター付近に設置されています。「C(cool)」と「H(hot)」の表記があり、CとHのちょうど真ん中付近に針があれば、冷却水が適正な温度であることを表しています。

しかし、オーバーヒートが起こると針がHに近付き、症状が酷いとH側に振り切れることがあります。

なお、車種によっては数値で示されるタイプの水温計もあります。水温計を確認し、115℃以上を示している場合は、オーバーヒートの疑いがあります。

また、水温計自体が付いていない車種の場合は、メーターパネル内の「水温警告灯」が点灯しているかどうかで判断します。

出典:一般社団法人 日本自動車連盟 (JAF) 冷却用電動ファンが回らないとどうなる?


症状2 エンジンの動作がおかしくなる

オーバーヒートが起こると、エンジンの動作に次のような異常が生じることがあります。


● エンジン回転数が安定しない
● 普段よりスピードが乗らない
● アイドリングができなくなる
● エンジンが止まる、掛からなくなる
● エンジンが止まる、掛からなくなる
など


症状3 エンジンから異音がする

オーバーヒートは音でも判断できます。エンジンから「カンカン」「キンキン」「カタカタ」とった打音のような音(ノッキング音とも呼ばれる)が聴こえる時には要注意です。

また、ボンネット付近から「キーキー」という独特の高い音が聞こえることもあります。


その他の症状

その他にも、オーバーヒート時には次のような症状が生じることがあります。


● ボンネットから甘い匂いがする(冷却水が漏れ蒸発した臭い)
● ボンネットからオイルが焦げた匂いがする
● ボンネットから水蒸気や煙が出始める


オーバーヒートが発生したときの対処方法

実際にオーバーヒートが起きてしまったらどうすればよいのでしょう。ここでは、オーバーヒートが発生した際の対処法について解説していきます。

オーバーヒート状態で走行を続けるのは極めて危険です。症状がより悪化するだけでなく、急にエンジンがストップして事故につながる危険性もあります。

まずは、路肩・道路脇・付近の駐車場など、一時停車して問題ない安全な場所で、車を停め、エンジンを切ってください。水温計の針がHマーク手前の目盛り付近まで上がっているような場合には、停車後、水温が下がるまでアイドリング状態を保つようにします。
車を停止させたあとは、ロードサービス等に連絡をするようにしましょう。

一度オーバーヒートを起こした車は再度同じ症状を起こす可能性が高いので、安易に走行するのはおすすめしません。もちろん、「一向にエンジンが冷却しない」「むしろ症状がどんどんと悪化している」といった場合はすぐにロードサービスや専門業者を呼び、判断を仰いで下さい。

出典:一般社団法人 日本自動車連盟 (JAF) オーバーヒートの対処法


オーバーヒートの原因

オーバーヒートは自然発生的に起きるわけではありません。何らかの原因があって初めてその症状は現れます。以下では、オーバーヒートの原因となりうる要素をピックアップします。


原因1 冷却水の不足、冷却システムの異常

車を走らせるとエンジン内部の部品が高速で動作し、エンジンが熱せられます。しかし「冷却水(LLC)」が常に冷却を行っているため、エンジンは適温に保たれています。この冷却水の不足や漏れなどがあると、エンジンの冷却力が落ちてオーバーヒートの原因に繋がることがあります。

また、「ラジエーター」「ウォーターポンプ」「サーモスタット」「冷却用ファン」といった冷却システムの各部に劣化や故障がある場合も、正しく冷却が行われずオーバーヒートの原因に繋がることがあります。


原因2 エンジンオイルの不足、オイル潤滑システムの異常

エンジンオイルにもエンジンを冷却する力があるので、オイルが不足している、劣化や漏れなどがあると冷却力の低下につながります。またオイルに問題があると各部の金属部品が滑らかに動作しなくなり、その摩擦熱によりオーバーヒートが引き起こされる場合もあります。

また、「オイルポンプ」「オイルホース」など、オイル潤滑システムの各部に劣化や故障がある場合も正しくオイルが潤滑せず、オーバーヒートの原因につながることがあります。


原因3 車の走らせ方もオーバーヒートに関与する

次のような走らせ方をするとオーバーヒートが起こる可能性があります。


<オーバーヒートの原因になる走らせ方>
● 下り坂で低速ギアのまま走り続ける
● 猛暑日の過度な長時間走行
など


オーバーヒートしたときに必要な修理

一度オーバーヒートしてしまうと、さまざまな箇所の修理が必要となることがあります。オーバーヒートの際に想定される修理内容の例は次の通りです。


● 冷却水の交換や補充
● エンジンオイルの交換
● サーモスタット(温度調節機)の交換
● ラジエーター(冷却機器)の交換
● ウォーターポンプ(冷却水の循環装置)の交換
● 冷却ファンの交換
● エンジンの載せ替え


軽度のオーバーヒートであれば、冷却水の交換・補充やエンジンオイルの交換程度で済む場合が多いです。
もしエンジン全体にダメージがあれば、最悪の場合エンジンの載せ替えが必要になります。


オーバーヒートについて理解して安全に運転をしよう

オーバーヒートはどんな車にでも起こりうるトラブルです。未然に防ぐためにも、普段の点検やメンテンナンスは怠らないようにしましょう。実際に起こってしまった場合は、二次的被害を防ぐためにも、ここに挙げた対処方法などを参考に落ち着いて対処して下さい。

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