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三浦半島は神奈川県の東南に位置し、東京湾と相模湾を隔てる南北に伸びた小さな半島です。東京都内から1時間弱でアクセスできる自然豊かな環境は、日帰り観光にも人気のスポットとして話題を集めています。
本記事では三浦半島を大まかに「横須賀エリア」「逗子・葉山エリア」「三浦エリア」の3つのエリアに分けて、それぞれのおすすめドライブスポットを紹介します。
ペリー来航の地で有名な浦賀や、軍港の町として多彩な文化が楽しめる市街など、異国情緒あふれる横須賀。そんな横須賀中央の街を抜けた先、馬堀海岸から観音崎エリアはドライブコースにおすすめの場所です。
2009年に横浜横須賀道路の終点が佐原ICから馬堀海岸ICまで延長されたことにより、都内からのアクセスも便利になった馬堀海岸エリア。
ICすぐの馬堀海岸沿いを走る国道16号の長い直線は、地元の人々から「まぼちょく」と呼ばれ親しまれています。海を見渡す南国リゾートのような景観が約2kmに渡って続いており、海風を感じながらのドライブに人気のルートです。近隣にスパ施設もあり、海が見える露天風呂で休憩するのもおすすめです。
広々とした芝生が美しい横須賀美術館は東京湾を一望する立地にあり、裏手には自然の森も広がる癒しスポットとして人気です。横須賀や三浦半島にちなんだ企画展を定期開催するほか、日本の近現代美術も数多く所蔵しています。自然光を取り込む工夫がなされた近代的な建築も、訪れるだけで楽しいスポットです。
美術館の屋上広場からは東京湾を航行する大型船舶を一望でき、森の中には煉瓦積みの遺構を見ることができます。これらは明治時代に東京湾要塞として作られた倉庫や砲台の跡であり、横須賀の各地に点在している歴史的遺跡です。
横須賀美術館
東京湾を望む岬に位置する観音崎公園は、自然豊かな魅力に溢れた神奈川県立の公園です。戦時中の砲台跡をはじめとする歴史的遺跡や、観音崎自然博物館など様々な見どころがあり、海岸ではバーベキューを楽しむこともできます。
岬の先端に位置する観音崎灯台は、白亜の美しい灯台として観光名所になっており、東京湾を航行する様々な船舶を見ることができます。
観音崎公園
逗子・葉山は三浦半島の西側に位置しています。相模湾を臨む、海と山に囲まれた景観が美しいエリアです。別荘地として人気でもある閑静な環境が魅力であり、歴史ある神社などのパワースポットや、大自然に触れられる海岸などが特に人気です。
葉山町の人気パワースポットである森戸神社。森戸海岸に佇むこの神社を一目見に訪れる観光客も多く、特に鳥居越しに臨む富士山の絶景は葉山の景勝地として愛されています。源頼朝によって創建されたという由来から、地元の人々だけではなく歴史好きにも注目されているスポットです。
森戸神社(森戸大明神)
神奈川県立近代美術館 葉山館は2003年に開館した豊かな庭園を備えた美術館です。観覧料を払わずとも利用できるレストランは、目の前いっぱいに広がる一色海岸の展望が人気なほか、美術図書室やミュージアムショップも併設されており、気軽に美術に触れられるスポットです。
美術館が有する日本の近代美術作品を中心とした、約13,000点もの所蔵コレクションも魅力。美術に親しめる文化的な空間として多くの人が訪れています。
神奈川県立近代美術館 葉山館
横須賀市秋谷にある立石海岸。三浦半島の東西に広がる横須賀市に含まれる地域ですが、葉山の南に位置していることから、葉山エリアの名所として紹介します。
相模湾を臨む三浦半島の西岸エリアは、自然の力強さを感じる複雑な海岸線が続き、立石海岸もそのひとつです。なかでも波打ち際にそびえ立つ巨岩は「立石」と呼ばれており、「かながわの景勝50選」にも選ばれている絶景スポットです。
相模湾の先にそびえる美しい富士山は、古くから歌川広重の『富士見百図初編』「相州三浦秋屋の里」にも残されているほど。特に、海に沈む夕日の名所として多くのカメラマンも訪れています。
秋谷・立石海岸
三浦半島の南部に位置するのが神奈川県三浦市を含む三浦エリアです。都内からの日帰り観光スポットとしても人気を集めており、広々とした砂浜が広がる三浦海岸は海水浴シーズンに多くの人出で賑わいます。東京湾と相模湾を有する三浦市は、豊かな海産資源に並んで夏はスイカも収穫されるなど、農業も盛んな地域です。
三浦エリアの南端は三崎港と呼ばれる小さな港町があります。この港は日本有数のマグロの水揚港として年間を通じて遠洋漁業船がやってくるほか、神奈川県で最も漁業が盛んな地域として様々な水産業も営まれています。
三崎港の周りには都内から移住してきた人が営む飲食店やカフェなどもあり、市を挙げた移住計画や地方創生の取り組みなどから近年小さな賑わいを見せています。
特に週末には名物のマグロ丼を楽しみに訪れる観光客で賑わい、豊富な鮮魚や農作物が売られる朝一も人気です。
城ヶ島は三浦半島の最南端にある小さな島です。地層の隆起と波の侵食によって形作られたダイナミックな岩場は、自然の雄大さを感じさせます。また鎌倉時代には、源頼朝が何度も城ヶ島を訪れた記録があり、その際のエピソードにちなんだ地名が島のあちこちに残っています。
島へは三浦半島の南端と城ヶ島を結ぶ城ヶ島大橋を渡ることで行き来でき、全長575mに渡る橋からの景観も見どころです。
島内に建つ2つの灯台「安房埼灯台」と「城ヶ島灯台」を結ぶハイキングコースも人気です。城ヶ島公園内に駐車場も用意されているため、ドライブの合間に散策を楽しむのもおすすめです。
城ヶ島
長井海の手公園 ソレイユの丘は、自然や動物と触れ合える体験型総合公園です。四季折々の花が咲き誇る広大な花畑や動物との触れ合いコーナー、園内を走るロードトレインなどは家族連れを中心に人気のスポットです。
2022年10月から閉園していましたが、2023年4月14日にリニューアルオープンを迎え、新たにグランピングが楽しめる宿泊施設や大型アスレチック、三浦半島の食材が楽しめる飲食店なども増えました。
長井海の手公園 ソレイユの丘
いかがでしたでしょうか。三浦半島は都心からのアクセスも良く、ドライブで周遊するのにぴったりのスポットが数多くあります。これからの季節、新緑や海も楽しめるのでぜひ日帰りドライブの参考にしてみて下さい。