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【実例集付き】燃費の計算ってどうやるの?自分で簡単にチェックするには

更新

2020/03/25

公開

2020/03/25

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車の燃費はさまざまな条件がからみ合って変動するものです。カタログの燃費数値はあくまで参考。気になるのは、実際の運転にもとづいた燃費です。

日頃から燃費をチェックすることは、多くのメリットにつながります。ここでは、もっとも正確で簡単な燃費計算の方法を実例付きで解説します。

目次

    1.実際の燃費はカタログの燃費よりも低い!?

    カタログに記載されている燃費数値と実際に車を使用した際の「実燃費」には、実は大きな差があります。「JC08モード」や「10.15モード」などカタログに掲載される燃費性能は規格化されたテストパターンに従って検査されるため、実際の走行とは燃料の使い方が異なり、差が生じてしまいます。

    また、燃費は運転の仕方や交通状況、気象条件によって大きく異なるため、実燃費を知るには、実際に使った燃料と走行距離から計算する必要があります。

    2.オススメの燃費計算法「満タン法」とは

    ここでは、実燃費の概算を自分で計算する方法の一つである、「満タン法」をご紹介します。

    燃費を正確に計算するには、使用した燃料を正確に計量する必要があります。しかし、燃料タンク内は見ることができないため、目視での正確な計量は不可能。そこで用いられるのが満タン法です。

    満タン法は、給油時に満タンまで燃料を入れ、次の給油時に再び満タンになるまで入った燃料の量と走行距離から燃費を計測する方法です。ここでは、満タン法の計測方法を解説していきます。

    ガソリンを満タンにする

    まずはガソリンを満タンまで入れます。ただし、給油量は給油装置や給油する人によって異なるため、ある程度のズレが生じますが、誤差の範囲と言えるでしょう。

    なかには、燃料タンクの空気抜けが悪く、満タンになりづらい車種もあります。給油の際は燃料計が「F(フル)」になっていることを確認しましょう。

    トリップメーターをリセットする

    給油を終えた時点で走行距離を計測するトリップメーターをリセットします。ゼロになったことを確認して走行距離の計測を開始します。

    次のガソリン給油まで走行する

    実燃費は給油時に計算するため、なるべく長い距離を走行したほうが平均的な燃費を算出できます。しかし、給油ランプが点灯するまで走行することは、自走できなくなってしまうリスクを伴うので、行わないようにしましょう。

    再びガソリンを満タンにする

    再びガソリンを満タンまで入れます。給油機のメーターおよびレシートを確認し、満タンまで入った給油量を覚えておきます。

    実燃費を計算する

    燃費の単位は「km/L」。つまり1Lあたりの走行距離であるため「走行距離÷給油した量」で求められます。トリップメーターの走行距離と、給油量を計算し、燃費数値を割り出します。

    仮に、走行距離が450km、給油量が55Lだとすれば、450km÷55L=8.18km/Lが満タン法による実燃費です。ただし、自分自身で燃費を計算する場合は、概算の数値になることを覚えておきましょう。

    3.燃費計算の実例集

    燃費計算をより分かりやすくするために、その実例を用意してみました。サンプルの車は、燃料タンクが50Lの車をサンプルにご紹介します。

    東京から大阪間で計算

    東京から大阪までの距離は、新東名高速道路を経由しておよそ500km。出発前に燃料を満タンにし、トリップメーターをリセットして、一路大阪へ向かいます。

    まもなく大阪へ到着するころに、トリップメーターを確認すると485kmを表示しています。このタイミングで給油を行ったところ、満タンまで40Lのガソリンを必要としました。そのため、ここまでの走行で燃料を40L消費したことになります。「満タン法」でのおおよその燃費は485km÷40L=12.1km/Lであることがわかります。

    サンプルの車が高速道路を走行したときの実燃費は12.1km/Lであるため、サンプルの車は高速道路上を、1Lの燃料で12.1kmを走行可能です。つまり、燃料が満タンの状態でおよそ605kmを走れる計算になります。

    4.燃費計算をして得られるメリット

    燃費は車のバロメーター。車の燃費から多くのことがわかります。いつもより極端に燃費が悪くなるようであれば、故障の前兆であったり、メンテナンス時期であることを教えてくれます。日頃から燃費のチェックを習慣にしましょう。

    燃費向上を考えるきっかけになる

    毎回燃費数値を算出し記録することで、燃費を向上させる方法を考えるようになります。すると、燃費を向上させるためには燃料を激しく消費する急加速や速度を落とし過ぎる急ブレーキなどは禁物であることがわかってきます。その結果、燃費の向上に加え丁寧な運転も身につきます。

    ガソリン給油のタイミングを予測できる

    自分の車の平均的な燃費を覚えておくことで、残りの燃料での走行距離を把握できます。そうすれば、あとどれくらい走ることができて、いつごろガソリンスタンドに行けばいいのかを予測できます。

    また、ガソリンスタンドのない山間部へ行くことや高速道路での長距離移動をすることが多い場合に、無用のガス欠トラブルを防ぐことができます。

    5.最近は燃費計が搭載されている車種もある

    最近の車は、燃費計や航続距離計が搭載されている場合があり、燃費を計測しなくても、あとどれくらい走行できるかがわかります。しかし、実際に満タン法で計測した燃費と瞬間燃費とを比べると、大きく数値が離れている場合があります。

    燃費計の算出方法は、直近の一定期間内における走行距離と噴射した燃料量から算出されたもの。それには加速や減速による燃料補正は組み込まれていない場合があり、あくまで概算にすぎません。

    走行状態によって表示される数値は刻々と変化するため、あくまで参考程度にとどめておきましょう。

    6.まとめ

    「満タン法」を使いマイカーの正確な燃費を知っておくと、見知らぬ土地で給油ランプが点灯しても何キロくらい走行できるかが想像できるので、あわてずに済みます。また、省燃費運転が身につくため経済的です。長期に渡って記録しておけば、車の異常も判断できるようになります。

    車の実燃費は多くの条件がからみ合って変動するものです。給油ごとに現在の実燃費をチェックしてみましょう。

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