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死角をなくして事故防止!フロントカメラのメリットや選び方とは?

更新

2019/07/17

公開

2019/07/17

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車の前方は、見えているようで意外と死角が多いもの。その死角が、時に事故の原因となることもあります。

そうした事故を回避するために効果的なのが、「フロントカメラ」と呼ばれる製品です。本記事では、フロントカメラの特徴やメリット、また選び方のポイントについて解説していきます。

目次

    フロントカメラとは?

    「フロントカメラ」とは、車の前方を映像でとらえるカメラです。バックをする際に後方を映し出す「バックカメラ」は早くから普及していましたが、その前方版ということになります。

    フロントカメラは、ナンバープレート・フロントグリル・フロントバンパーなど車体の先端に装着します。AVケーブルでカーナビや車内モニターに接続することで、カメラから送られてくる映像を車内で確認できます。運転席から隠れやすいバンパー下部の"死角"まで、ハッキリと映像で把握できるようになります。

    フロントカメラはまだバックカメラほどの認知度はありませんが、近年少しずつ普及し始め、ワンボックスカーなどでは標準装備されているモデルも増えてきました。もちろん、市販のフロントカメラも販売されており、「後付け」することも可能です。多種多様なフロントカメラが販売されています。

    豊富なフロントカメラのバリエーション

    • 数千円程度で購入できるリーズナブルなフロントカメラ
    • 180度以上の広範囲を見渡せる高性能なフロントカメラ
    • ワイヤレスで簡単接続できるフロントカメラ
    • 障害物認識+警報機能付きフロントカメラ
    • フロントカメラ/バックカメラ兼用モデル など...

    基本的に、フロントカメラはどのような車種であっても装着することが可能と言われていますが、購入する際には自分の車に装着が可能か、購入前に確認をするようにしましょう。

    フロントカメラを付けるメリット

    フロントカメラを付ける最大のメリットは、正確に前方確認ができるようになることです。

    車の前方には、見えているようで見えていない箇所が意外とあります。ボディ先端部やフロントバンパーの下部などは、運転席から見るとどうしてもボンネットの影に隠れ、死角となります。もし、その死角に小さな子どもがしゃがみ込んでいて、それに気付かずに発進してしまったら...取り返しがつかないことが起こる可能性もあります。

    フロントカメラがあれば、こうした死角となり見えにくい箇所を映像で把握でき、事故防止に繋げられるのです。この他にも、フロントカメラを付けると様々なメリットがあります。

    フロントカメラを付けるメリットの例

    • 小さな子ども、動物、障害物がボンネットの影に隠れても映像で把握できる
    • 道路上の縁石、段差、突起を確認しやすくなり、タイヤの乗り上げやバンパーの擦りを防げる
    • 駐車、車庫入れなど前方をギリギリまで詰めなくてはならない場面において、距離感を把握できる
    • 運転席から隠れやすい道路上の停止ラインの位置が把握しやすくなる
    • 見通しの悪い路地から大通りに出る際など、前かがみにならないと左右確認できないような場合のサポートになる

    特に、ミニバンや大型セダンなど死角の多い車に乗っている方、車両感覚の把握に不安を感じる方にとっては、フロントカメラの恩恵は大きいでしょう。

    補足:サイドカメラがあればさらに安全に

    フロントカメラとは別に「サイドカメラ」と呼ばれる製品もあります。

    サイドカメラはドアミラーの下面などに設置し、左右フロントタイヤ付近を斜め上から撮影するカメラです。タイヤ横の死角、運転席ピラー(フロントガラスと窓の間の柱)で隠れる死角など、フロントカメラではカバーしにくいところも、サイドカメラがあれば把握できるようになります。フロントカメラとサイドカメラを組み合わせることも可能です。

    フロントカメラを選ぶ際の注意点

    フロントカメラといっても実に様々な製品が発売されており、それぞれの製品によってレンズ、防水性、画素数、取り付けられる場所などが違います。ここでは、フロントカメラを選ぶ際に覚えておきたいポイントや注意点について解説していきます。購入の際には、カメラの性能や機能を十分理解した上で選ぶようにしましょう。

    レンズの種類

    フロントカメラのレンズは、大きく分けて「標準レンズ(広角レンズ)」と「魚眼レンズ」の2タイプがあります。

    標準レンズ(広角レンズ)

    「標準レンズ」は、正面から被写体をとらえるレンズです。わかりやすい例としては、スマートフォンのカメラが標準レンズを採用しています。人間の目と同じように正面から被写体をとらえるので、違和感が少なく距離感も把握しやすいのがメリットです。

    魚眼レンズ

    「魚眼レンズ」は、180度以上の広範囲を撮れるレンズです。魚が水の中から空を見上げたときの視点と似ていることから、この名前が付けられています。左右のレンジが広く、標準レンズではカバーできない範囲まで撮影できるのがメリットです。一方、映像の四隅が丸まり歪んで見えるのがデメリットで、魚眼レンズに慣れていないと距離感がうまく掴めなかったり、酔ってしまったりすることもあるようです。

    裸眼に近い映像を求める方は標準レンズ、少々歪んでいたとしても広い範囲を確認したいという方は魚眼レンズを選ぶとよいでしょう。

    防塵・防水性能

    フロントカメラは車外に取り付けますので、水やちりに常にさらされます。このため、防塵・防水性能にも注目する必要があります。

    防塵・防水性能を示す国際規格として「IPコード」と呼ばれる、保護等級があります。「IPXX」と表記され、第1記号(1つめのX)は防塵性を示し0~6でランク分けされます。第2記号(2つめのX)は防水性を示し0~8でランク分けされます。数字が大きいほど優れている証となります。

    たとえば「IP68」と表記されているフロントカメラであれば、防塵性・防水性ともに最高ランクとなり、申し分ない性能だと言えます。逆に、「IP00」という製品は防塵性・防水性ともに保護されていないということになります。

    出典
    日本エイ・ヴィー・シー株式会社 IP規格・防水保護構造及び保護等級について

    画素数(モニターやバックカメラとの相性)

    フロントカメラを選ぶ際には「画素数」にも注目する必要があります。画素数は一般的に高いほど映像がきめ細かくなり、より鮮明に前方の状況を把握できるようになります。ただし画素数が高すぎると、暗い場所での映像が乱れるなどのデメリットも考えられます。既に、バックカメラを取りつけ済みの場合は、バックカメラの相性や映像を映し出すモニターとの相性も確認して、ご自身のお車に合ったフロントカメラを選びましょう。

    取り付けられる場所

    フロントカメラを取り付けられる場所は、主にナンバープレート、フロントグリル(ラジエーターグリル)、フロントバンパーです。ここでは、それぞれの取り付け方について解説します。

    ナンバープレートに取り付けたい場合

    ナンバープレートを止めているボルトの穴を利用してカメラを取り付ける方法です。ボルト穴からボルトを抜き、変わりにカメラを埋め込む方法がよく用いられます。他にも、プレート状フレームにカメラが一体化され、ナンバープレートとの間に重ねるように設置できるタイプの製品もあります。いずれもボディに穴を開ける必要がなく、かつ頑丈に取り付けられます。

    フロントグリル(ラジエーターグリル)に取り付けたい場合

    フロントグリルとは、車の前面のヘッドライトの間に位置します。主に網状のデザインが施されており、ここから風を取り入れてラジエーターやエンジンを冷却します。そのグリルの隙間に、固定具の力で挟み込むように装着する方法がよく用いられます。こちらもボディに穴を開ける必要はありませんが、装着する固定具がグリルの形状にフィットするかを事前によく確認する必要があります。

    フロントバンパーに取り付けたい場合

    フロントバンパーは主にヘッドライトとフロントグリルの下に位置し、ライトよりも少し前方に飛び出したような形をした部分です。そもそもは衝突時の衝撃をやわらげる機能を持っていますが、最近ではデザイン面でも非常に重視される部分の一つです。このフロントバンパーに取り付けたい場合は、先端がボルト式のフロントカメラを購入し、ドリル等でバンパーに穴を開け埋め込む方法がよく用いられます。頑丈に取り付けられますが、バンパーに穴が開いてしまうデメリットがあり、作業の難易度も他と比べると高めなので整備工場などにお願いすることをおすすめします。

    まとめ

    車の前方は死角になりやすいものです。「前は見えているから大丈夫だろう」という油断や過信が事故の原因に繋がってしまうこともあります。

    フロントカメラは、見えにくい死角を映像で確認できるだけでなく、普段とは少し違った視線から自分の運転を改めて見直すこともできます。安全運転を心がける上で、あなたの大きな助けとなるでしょう。

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