クルマ
車検証を携帯せずに運転すると、道路運送車両法の第66条第1項違反となります。また、悪用される可能性や、車に関わる各種手続きができなくなるといったリスクも考えられます。そのため、車検証を紛失した場合はすぐに再発行手続きをする必要があります。
当記事では、車検証を紛失した場合のリスクや、どこで再発行ができるのか、再発行時の必要書類などを紹介します。
車検証を携帯することは、以下の通り道路運送車両法で義務付けられています。そのため、車検証を携帯せずに公道を走行すると、法律違反となり、50万円以下の罰金が科されます。
“自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。”
(道路運送車両法第六十六条第一項より)
参考:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326AC0000000185
なお、車検証と一緒に自賠責保険証を携帯している方も多いかもしれません。もし、自賠責保険証も紛失してしまった場合は、自動車損害賠償保障法第八条違反となり、30万円以下の罰金が科されます。
もし車上荒らしなどで車検証を紛失してしまった場合は、悪用されるリスクも考えられます。そのため、盗難が理由の場合は、犯罪被害に遭ったことを申告する被害届を警察に出しておきましょう。被害届には被害に遭った日時や場所などを記載するため、あらかじめ情報を整理しておくと良いです。
車検証は、車の各種手続きをする場合に必要です。例えば、車検の更新、住所・名義変更、譲渡や売却、一時抹消・永久抹消手続きなど。また、もし車検証を紛失すると、廃車手続き(抹消登録の手続き)をすることができなくなります。乗らない車は廃車手続きなどを行わない限り、自動車税がかかり続けます。現在乗っていない車の車検証を紛失した場合にも、車検証の再発行は必要です。
車検証の再発行は、ディーラーや専門の代行業者などに依頼することができます。別途代行手数料などがかかってしまいますが、その分、手間を軽減できるのは大きなメリットです。
車検証の再発行手続きの受付時間は基本的に平日であるため、平日に時間がとれない方は、この方法をとることになるでしょう。また、車検証の再発行は「自動車の使用の本拠を管轄する運輸支局、自動車検査登録事務所」で行わなければなりません。住所の変更を行わないまま遠方に引越ししてしまった場合も、代行業者に依頼する方が便利です。
車検証の再発行は、自分で行うことも可能です。手続きの手間はかかるものの、業者に依頼するよりは費用を抑えられるというメリットがあります。詳しい手続きの方法は、次項にて解説します。
車検証を再発行する際、「普通自動車・バイク」と「軽自動車」で手続きする場所が異なります。普通自動車・バイクの場合は、運輸支局/自動車検査登録事務所、軽自動車の場合は軽自動車検査協会の事務所・支所・分室です。
運輸支局や軽自動車検査協会の事務所であれば、どこでも手続きができるわけではなく、ナンバープレートに表示されている地域を管轄する局や事務所で手続きをする必要があります。管轄の場所は、下記のホームページから調べられます。
・運輸支局
https://www.jidoushatouroku-portal.mlit.go.jp/jidousha/kensatoroku/list/index.html
・軽自動車検査協会
https://www.keikenkyo.or.jp/about/about_000074.html
また、運輸支局/自動車検査登録事務所、軽自動車検査協会の受付時間はともに、「平日8:45〜11:45、13:00〜16:00(土日祝日、年末年始12/29〜1/3は休業)」です。ただし、場所により受付時間が異なる場合があるため、事前に確認するようにしてください。
必要書類 | 普通自動車・バイク | 軽自動車 |
---|---|---|
申請書 | ○ | ○ |
手数料納付書・手数料 (350円) |
○ | ○ |
理由書 | ○ | × |
身分証明書 | ○ | × |
車検証 (き損などで、 手元にある場合のみ) |
○ | ○ |
再発行の申請を窓口にて行い、新しい車検証を受け取るまでには、30分〜1時間程度かかります。ただし、窓口での書類作成時間は含まれていません。また、混雑している場合には、さらに時間がかかることもあるので、この時間よりも多めに所要時間を見ておくといいでしょう。
A.車検証のコピーでは公道を運転できないため、再発行は必要です。
道路運送車両法第66条第1項では、「写しでも可」といった記載はありません。そのため、車検証のコピーを携帯していたとしても、公道を走行すると法律違反になります。また、上述した、車検の更新、住所・名義変更などの各種手続きは全て、原本が必要です。原本を紛失した場合には、速やかに再発行手続きを行いましょう。
A.管轄の窓口に返納しましょう。
再発行後に、紛失した車検証が見つかった場合には、古い車検証を管轄の運輸支局/自動車検査登録事務所、もしくは軽自動車検査協会に返納してください。
A. 車検証の再発行手続きは、郵送では行っていません。
車検証の再発行手続きは、基本的には当日発行・現地受け取りです。もし、自分で再発行手続きをすることができない場合には、代理人での手続きも可能です。その場合は、委任状もしくは申請依頼書を用意するようにしましょう。
A.今後、車検証を再発行する場合には、電子車検証が発行されます。
2023年1月4日以降、A6サイズの厚紙にICタグを貼付した電子車検証の導入が始まりました。これにより、新たに車検証を発行する際には、自動的に電子車検証へと切り替わります。
「車検証」「収納」で検索すると、グローブボックスやシートの下などに車検証を収納している画像が多く出てきます。車検証用の収納がない車に乗っている人は、工夫してスペースを有効活用していることがうかがえます。
かくいう私の愛車もコンパクトなフランス車なので、車検証用の収納がありません。グローブボックスは小さく、ドアポケットの利便性も高くありません。
そうした内装の車に乗っている人におすすめの車検証収納場所がラゲッジスペースやトランクの下です。一般的な車種は、ここにスペアタイヤやタイヤ修理キットが収納されています。A4サイズの車検証も一緒に入れることができるので、試してみてはいかがでしょうか。
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