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車の買い替え時期は平均何年?走行距離や年数別の検討時期、おすすめのタイミングなどを解説

更新

2024/03/04

公開

2024/03/04

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「車の買い替えはどのタイミングがベストなのか」悩むこともあるでしょう。買い替えの時期によっては、お得に売却・購入ができたり、維持費を抑えられたりするため、タイミングをしっかりと見極める必要があります。今回は、買い替えにおすすめのタイミングや注意点、買い替えが決まった時にやるべきことなどを解説します。

目次

    1.車の買い替え時期は平均何年?

    一般社団法人日本自動車工業会の2021年度の調査結果によると、車の平均保有期間は7.1年。つまり、約7年で買い替えをしている人が多いようです。なお、保有年数別の割合は以下の通りです。

    〜1年 〜3年 〜5年 〜7年 〜10年 10年〜
    1% 10% 19% 18% 28% 24%

    10年以内に車を買い替える人が大半ですが、10年以上車を保有している人が2割以上もいるということがわかります。

    出典
    一般社団法人 日本自動車工業会 「2021年度 乗用車市場動向調査」

    2.使用年数・走行距離別:車の買い替えの検討時期

    5年、走行距離10万キロ

    最初に車の買い替えを検討されやすい時期が、5年・走行距離10万キロです。5年というのは、初回と1回目の車検を経て、2回目の車検がやってくるタイミング。
    新車を購入した場合は、特別保証期間を「新車登録から5年、または走行距離10万キロ」としている国産車メーカーが多く、新車登録から5年を過ぎると、エンジンやエアバッグなどの無料保証修理を受けることができなくなります。2回目の車検や重要部品の不具合に対する費用負担を避けたいのであれば、「新車登録から5年・走行距離10万キロ」を前にしたタイミングがおすすめです。

    10年経過、走行距離10万キロ

    車の寿命は10年・10万キロといわれており、エンジンに関わるタイミングベルトや、発電機であるオルタネーターなど、車を動かすのに重要なパーツも寿命を迎えます。交換にも高額な費用がかかってくるので、買い替えをした方がお得になるケースも。また上述の通り、多くの国産車メーカーが「新車登録から5年、または走行距離10万キロ」を新車の特別保証期間としています。「10年経過、走行距離10万キロ」を過ぎると車の買取価格が大幅に下落する傾向にあるので、価格がつくうちに売却したいなら、このタイミングが良いでしょう。

    初年度登録から13年近く

    初年度登録から13年近くなる頃も、車の買い替えが検討されます。なぜなら、13年(※)を超えると毎年支払う「自動車税」と、車検時に支払う「自動車重量税」の税額が上がるタイミングだからです。例えば、自家乗用車(普通・ガソリン)の場合、自動車税は約15%、自動車重量税は0.5トンごとに4,100円から5,700円にアップします。維持費も積み重なると大きな額になるため、初年度登録から13年を迎える前に買い替える人も多いです。

    ディーゼル車は、11年経過時

    3.車の買い替えにおすすめのタイミングは?

    車検前

    車の買い替えにおすすめのタイミングが、車検前。車検にはメンテナンス費用や自動車重量税など、大きな費用がかかります。さらに、使用年数が多い車ほど部品の交換・修理費用が高くなりがちです。今の車に車検費用をかけるなら、その分を車の買い替え費用にあてた方が出費を抑えられる可能性もあるでしょう。なお、車検にどれくらい費用がかかるのかについては、以下の記事でも紹介していますので、参考にしてください。

    関連記事
    車検の相場は?法定費用と車検基本料金、キャッシュレス化についても解説

    査定価格が高い時

    今保有している車の新型モデルが発売される前も、買い替えにおすすめのタイミングです。新型モデルが発売されると、旧型モデルの査定価格が下がるからです。ただし人気の車種であれば、査定価格が下がらなかったり、むしろ査定価格が高くなったりするケースもあるので、保有している車が人気の車種なのかは一度確認しておくといいでしょう。

    また、仕入れが強化される決算期前の1〜2月・7〜8月も査定価格が高くなりやすいタイミングです。また、時期によって人気の車種が変わり、新生活が始まる3〜4月はコンパクトカーや軽自動車、大型連休前にはレジャーに利用されるミニバンなどのファミリーカーの需要が高まる傾向にあります。

    決算期前

    車を安く購入できるという点でおすすめなのが、3月と9月の決算期前のタイミング。ディーラーなどが売り上げを伸ばすため、この時期になるとセールイベントが開催されることが多いです。このほかボーナスの時期にあわせて、7月や12月にセールイベントが開催されることもあります。車の買い替えを検討している場合は、決算期やボーナス時期を待った方がお得に購入できる可能性が高いでしょう。

    4.車の買い替えをする時の注意点は?

    ローンの残債状況、所有者名義を確認する

    まず、ローンがどれくらい残っているのかを確認しましょう。次に車検証の「所有者の氏名又は名称」という項目で、車の所有者名義を確認します。もしローン返済中かつ、所有者名義がローン会社やディーラー、信販会社等になっている場合、ローンを完済し、所有者名義を自分に変更しなければ、車を売却することができません。ただ、車の売却額をローンの返済にあてられる可能性もあるので、まずは業者に相談してみるといいでしょう。
    ローンを完済していても、所有者名義がローン会社等のままになっていると売却ができませんので、所有者名義の変更手続きを行う必要があります。

    買取価格相場を把握する

    相場がわかれば次の車の予算を決めやすくなるため、業者に見積もりをとってもらいましょう。この際、一社だけではなく複数の業者に見積もりを依頼することが大事です。そうすれば、最も高く買い取ってくれる業者を見つけることにもつながります。

    ただし、複数の業者に見積もりをとるのは相場を知ることはできるものの、時間も労力もかかります。そのため、手軽に買取価格の最高額を調べるなら、複数の業者へ同時に査定を申し込める「一括査定サイト」が便利です。セゾン自動車火災保険の「SA・PO・PO」でも、オンラインで複数の業者に一括査定ができます。 banner-sapopo02.jpg

    納車時期を確認し、早めに準備をする

    一般的に中古車は登録関連書類が揃ってから2〜3週間、新車は1〜2ヶ月程度納車に時間がかかります。ただしこれはあくまでも目安で、人気の車種は納車までに半年以上かかることも。売却と納車のタイミングがずれて「乗れる車がない」といった事態に陥らないためにも、スケジュールには気を付ける必要があります。買い替えを検討し出したら、すぐに相場の調査や業者の検討に入るなど、早めに準備を進めましょう。

    5.車の買い替え時期が来た時にやることは?

    納車日が決定したら、自動車保険(任意保険)の車両入替の手続きを忘れずに行うようにしましょう。自動車保険の車両入替とは、自動車保険を契約している人が、保険の対象となる車両を新たに取得した車両に変更する手続きのことです。

    新しい車の納車日の翌日から30日を過ぎると新規契約となってしまう場合もあるほか、入替をうっかり忘れ、買い替え後に事故にあってしまった場合は、補償を受けられない可能性もあります。入替手続きは納車前でもできますので、なるべく早めに手続きをするようにしましょう。詳しい手順は、以下の記事で紹介しています。

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    自動車保険の車両入替とは?手順やポイントを紹介!

    6.監修コメント

    車を買い替える際も、新たに車庫証明を取得する必要があります。そのときに注意したいのが、買い替え前の車をいつまで使用するのかです。
    新たに買う車の駐車スペースを確保できていたり、車庫証明の申請前に古い車を手放したりするのなら問題ありませんが、直前まで使っていたい場合は、その車を処分することを証明する必要があります。車庫証明の申請時にこの証明をしていないと、現地調査で不備を指摘されてしまうからです。
    車庫証明の取得が遅れると、予定通りに納車できなくなることもあります。しっかりと必要事項を確認して、手続きを進めましょう。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    特定行政書士、法務ライター。タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。約20年にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。自動車関連手続き、許認可申請、入管申請取次、補助金申請代行、遺言作成のサポート、相続手続きなど法務のほか、執筆業も手掛ける。

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