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ロードサービスとは?自動車保険とJAFの違いや具体的な利用例を紹介!

更新

2024/06/03

公開

2024/06/03

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車を所有していると思いもよらぬトラブルが発生する場合があります。ロードサービスは事故や故障などのトラブル時に作業スタッフが現場にかけつけ、レッカーなどの必要な措置を提供するサービスです。

本記事では、ロードサービスの概要や自動車保険とJAFのロードサービスの違い、ロードサービスを利用する流れを解説します。ロードサービスが役立つ具体的な例や注意点も解説しているので、参考にしてください。

目次

    1. ロードサービスとは

    ロードサービスとは、車が事故や故障などのトラブルにあったときにさまざまなサポートを提供するサービスです。

    車を運転していると、事故以外でもバッテリーが上がったり、タイヤがパンクしたりする場合があります。近くに整備工場や修理対応が可能なガソリンスタンドがあれば良いのですが、人里離れた山奥などでトラブルが生じた場合は対応に困ってしまいます。

    ロードサービスに加入しておくと、走行中にこのようなトラブルがあったときに作業スタッフが現場にかけつけて、救援してくれます。

    例えば、バッテリー上がり時のジャンピング作業やパンク時のスペアタイヤへの交換、整備工場までのレッカー搬送などのサポートが受けられるので安心です。

    ロードサービスの具体的な利用例については後述します。

    2. ロードサービスの提供形態

    ロードサービスには、JAFのように主なサービスとして提供されるものと、以下のような商品にセットされているサービスとして提供されるものがあります。

    • 自動車保険
    • クレジットカード

    ロードサービスがセットされる商品として代表的なのが自動車保険です。自動車保険の契約には、ロードサービスが自動でセットされるケースが多くなっています。

    また、ご自身でロードサービスの有無を選択できる商品や、車両保険を付けることがロードサービスのセット条件となっている商品もあります。

    そのほか、クレジットカードに付いているサービスとして、ロードサービスを利用できる場合もあります。

    3. 自動車保険とJAFのロードサービスの違い

    自動車保険とJAFのロードサービスは、どちらも車のトラブルで救援を依頼できる点は共通です。しかし、サービスの適用対象やロードサービスを利用できる回数、ロードサービス利用時の自己負担などに違いがあります。

    以下で詳しく解説します。

    サービスの適用対象

    自動車保険とJAFのロードサービスの大きな違いは「サービスの適用対象」です。自動車保険は「車」に対し、JAFは「人」がサービスの適用対象となります。

    自動車保険 JAF
    サービスの適用対象 契約している車両 契約している人
    レンタカーや友人の車など サービス利用不可 サービス利用可

    例えば、自動車保険のロードサービスは保険の契約対象である車(契約車)のトラブルには対応できますが、レンタカーや友人の車など契約車以外の車を運転していた場合はロードサービスを利用できません。

    なお、運転者に制限はないため、友人や知人などが(自動車保険のロードサービス)契約車を運転していた場合のトラブルではロードサービスを利用できます。

    一方でJAFの場合は、加入した「人」が対象となるので、契約者が友人の車や社用車、レンタカーを運転していた場合のトラブルでもロードサービスを利用できます(※)。

    ただし、JAF会員以外の方のみで車を運転していた場合のトラブルでは、ロードサービスを利用できませんので注意しましょう。JAF会員の方は、運転していなくても車に同乗していればロードサービスを利用できます。

    法人会員の場合は登録車両のみ対象となり、登録車両であれば運転者はどなたでもロードサービスを利用できます。

    ロードサービスの利用回数

    ロードサービスの年間利用回数も、自動車保険とJAFのロードサービスでは異なります。JAFの場合、会員は回数制限なくロードサービスを利用できます。

    一方で自動車保険のロードサービスは、加入した保険会社によって年間利用回数の制限に違いがあります。年間利用回数が制限されている場合もあれば、保険期間内の利用回数が無制限の場合もあります。

    ただし、利用回数が無制限の保険会社でも、レッカーサービスやバッテリージャンピング、燃料切れ時のガソリン補給などは年間利用回数が定められている場合もあるので注意しましょう。

    帰宅時や宿泊時の費用サポートの有無

    出張や旅行先で事故や故障トラブルが起きて車が走行不能になった場合、帰宅や外出先での宿泊にかかる費用が新たに発生します。

    JAFのロードサービスでは、対象施設の宿泊費やレンタカーの割引サービスはありますが、ロードサービス利用時の移動費用や宿泊費用の補償サービスはありません。

    一方で自動車保険のロードサービスの場合は、車がレッカー搬送されたときに目的地へ移動するまでの交通費や、帰宅が困難となったときの宿泊費を一定額までサポートします。

    このような帰宅時や宿泊時の費用サポートの有無も、自動車保険とJAFのロードサービスの違いです。なお、自動車保険によっては、移動費用や宿泊費用サポートの有無や負担限度額が異なるので注意しましょう。

    例えばセゾン自動車火災保険「おとなの自動車保険」のロードアシスタンス特約(※)の場合、宿泊費用は1人につき1泊10,000円まで、移動費用はタクシー代と電車代等あわせて1人につき20,000円まで補償されます。

    「おとなの自動車保険」ではロードサービスを「ロードアシスタンス特約」の名称で提供しています。

    4. ロードサービスの加入は必要?

    ロードサービスは大切な車のトラブルに備えたい方に必要性が高いサービスです。

    ロードサービスに加入していると、走行中に思わぬトラブルが起きたときに各サービスの作業スタッフが現場にかけつけ、トラブル解消のために応急措置を行います。

    車をよく利用する方や車の事故が起こりやすい道を走行する方、レジャーなどで長距離を運転する方、キーの閉じ込みなどのトラブルが心配な方などは加入しておくと安心でしょう。

    一方で車に乗る機会が少ない方はトラブルの可能性も低いため、ロードサービスに加入する必要性をあまり感じられないかもしれません。

    しかし、ロードサービスに加入せずにバッテリー上がりやキーの閉じ込みなどの応急措置をすべてご自身で負担すると、かなりの費用を負担することになります。突然の出費に備えられることからも、ロードサービスへの加入はおすすめです。

    ロードサービス利用時の負担

    ロードサービスに加入していない場合、サービス利用時に以下の費用が発生します。なお、JAF未会員の方がJAFのロードサービスを依頼した場合を例にしています。

    • バッテリー上がり:21,700円(税込)
    • スペアタイヤへの交換:21,700円(税込)
    • 燃料切れ:16,900円+燃料代金(税込)
    • キー閉じこみ:21,700円(税込)
    • 一般道20kmけん引:44,300円~(税込)

    また、自動車保険はロードサービス特約の補償範囲内(※1)、JAFはJAF会員に提供されるサービスの範囲内(※2)でロードサービスが無料で利用できますが、追加で必要となる負担に違いがあるため注意しましょう。

    例として故障車のレッカー依頼や、パンク時のスペアタイヤ交換による違いを紹介します。

    自動車保険 JAF(会員の場合)
    故障車のレッカー依頼 指定の工場であれば、距離の制限なく無料で依頼できる保険会社もある けん引距離が20km以上の場合、1kmごとにけん引料830円かかる
    パンク時のスペアタイヤ交換 保険会社が定める対応費用の範囲内であれば、無料で交換可能(本数制限なし) 無料で交換可能なのは1本のみ(2本目以上は有料)

    また、自動車保険によっては、JAFの無料サービス分を超えた料金を決まった金額内で補填するサービスも提供されていて、こまやかな補償が特徴です。

    車の使用目的やどのくらいの距離を走行するかによって、自動車保険とJAFのロードサービスを選択すると良いでしょう。

    ※1作業内容によっては、一部自己負担が発生する可能性があります。

    ※2バッテリーやガソリンなどの部品、油脂、燃料代は実費が発生します。

    出典:JAFロードサービス料金表

    ロードサービスを利用する流れ

    車のトラブルが発生したときに、ロードサービスを利用する流れは次のとおりです。

    1. ロードサービス(自動車保険の付帯の場合は保険会社)へ連絡
    2. ロードサービスがスタッフを手配・かけつけ
    3. 現場での応急処置
    4. 必要に応じて車を搬送

    各ステップの詳細を解説します。

    1.ロードサービスへ連絡

    走行中に「車が動かなくなった」「故障してしまったかも」などトラブルが起こったら、加入しているロードサービスへ連絡しましょう。

    自動車保険のロードサービス特約に加入している場合は保険会社の窓口へ、JAF会員の場合はJAFの窓口へ連絡します。

    連絡手段は電話が一般的です。通常であれば24時間365日、通話料無料で対応しているので、電話番号を確認して慌てずに連絡してください。

    近年では、専用アプリやLINEなどで救援要請ができるロードサービスも存在します。スマートフォンのGPSでトラブルの発生した場所を特定し、簡単に救援要請ができるので便利です。

    また、トラブル後はご自身や同乗者、車の安全確保も大切です。車両の走行が可能な場合は、ロードサービスへ連絡する前に車を安全な場所へ移動しましょう。

    なお、「おとなの自動車保険」のロードアシスタンス特約ではWebサイトやLINEからロードサービスの手配を依頼できるため、位置情報がスマホから共有されるほか、レッカーの到着予定時刻や到着までの軌跡がリアルタイムで確認できます(※)。

    一部の出動業者においては、レッカー車の到着予定時刻や到着までの軌跡について、連携ができない場合があります。

    2.ロードサービスがスタッフを手配

    連絡を受けた保険会社やJAFなどは、全国のサービス拠点と連携して応急処置を行う作業スタッフを手配します。作業スタッフやレッカー車が到着するまで、安全を確保して待機しましょう。

    3.現場での応急処置

    ロードサービスの連絡を受けた作業スタッフは、ただちに現場へかけつけます。安全確保を行ったあと、バッテリーのジャンピングや鍵の開錠など必要に応じて応急措置を行います。

    4.必要に応じて車を搬送

    現地での応急措置で対応できない場合は、レッカーで修理工場まで車を搬送します。夜間で修理工場が車の受け取りをできないときは、レッカー業者の一時保管場所までけん引し、翌朝に修理工場へ搬送する場合もあります。

    修理工場で修理が行われたあとに車を受け取ります。ご自身で車を受け取る場合は、自宅に近い修理工場を指定しておきましょう。

    5. ロードサービス利用の具体例

    road-service-01.jpgロードサービスは、車のさまざまなトラブルに役立ちます。以下では、ロードサービスを利用する具体的な事例を紹介します。

    バッテリーが上がってしまったとき

    バッテリーは車の各部分に電力を供給する機器で、バッテリーが上がってしまうとエンジンをかけられません。

    ルームランプやヘッドライトの付けっぱなし、エアコンの使い過ぎなどでバッテリーが上がってロードサービスを利用する場合、ほかの車から電気を供給してエンジンを稼働する「ジャンピング」やバッテリーの交換作業などを行います。

    鍵を車内に置き忘れてドアを閉めたとき

    ロードサービスは、鍵を車内に置いたままドアを施錠してしまった場合(閉じ込み、インロック)の解錠にも対応しています。

    ただし、スマートキーなど特殊な鍵を紛失してしまうと解錠はできてもエンジンをかけられず、ディーラーでの対応が必要となるケースもあります。

    自走が困難になったとき

    走行中にエンジントラブルや事故で自走が困難になった場合、レッカーでの搬送が必要です。ロードサービスに依頼すると作業スタッフが搬送してくれるので、ご自身でレッカーを探して依頼する手間を省けます。

    なお、無料で搬送可能な距離は、加入しているロードサービス(各自動車保険やJAFなど)によって異なります。

    また自動車保険によっては、車のトラブルにより遠方で移動困難になった場合に帰宅費用や宿泊費用を補償するサービスもあるので、事前にサービス内容を確認しましょう。

    タイヤがパンクしたとき

    走行中に釘やガラス片が刺さった、縁石にこすった、空気圧が不足していたなどの原因でタイヤがパンクする場合があります。ロードサービスでは、スペアタイヤへの交換や工場へけん引後の修理などに対応しています。

    6. 自動車保険のロードサービス利用時に覚えておきたいこと

    ロードサービスは車のトラブル時に頼りになるサービスです。ただし、利用にはいくつかの注意点があります。

    以下では、自動車保険のロードサービスを利用するときの注意点を解説します。

    利用時はまず保険会社へ連絡する

    自動車保険のロードサービスを利用するときは、必ず保険会社の窓口へ連絡しましょう。保険会社へ連絡する前にJAFや別の業者に修理を依頼すると、保険会社のロードサービスを利用できない場合もあるので注意が必要です。

    ロードサービスにより利用条件や範囲には違いがある

    各自動車保険のロードサービスには、利用条件や範囲に違いがある点に注意しましょう。

    自動車保険によっては部品代や消耗品代が自己負担となったり、補償される金額に上限が設定されたりします。無料で利用できる条件や範囲などを事前に確認しておきましょう。

    ロードサービスを利用しても等級は下がらない

    自動車保険の仕組みに慣れていない方のなかには、ロードサービスを利用すると「事故の補償と同じように自動車保険の等級が下がるのでは」と考える方もいるかもしれません。

    ロードサービスはあくまで付帯のサービスであり、保険契約自体には影響しません。ロードサービスを利用しても等級は下がらないので、保険料の割引率を心配せずに利用できます。

    7. JAF会員は自動車保険のロードサービスが必要か?

    JAF会員の方の場合、「自動車保険でロードサービスに加入する必要はあるのだろうか」と疑問を感じる方もいるでしょう。

    実は自動車保険のなかにはJAFと提携する商品も存在します。JAF会員の方がJAFと提携する自動車保険に加入すると、JAFのロードサービスの無料範囲が拡大するなど、優遇サービスを受けられます。

    優遇サービスは、提携する自動車保険によってさまざまです。

    例えば「おとなの自動車保険」の場合、JAF会員の方がロードアシスタンス(ロードサービス)特約へ加入すると、無料搬送距離が20kmまでだったレッカーでのけん引について、無料搬送距離を超過した際にはその超過分に対して15万円まで補償されます。(※1)

    また、JAFのみへ加入している場合は、応急処置の部品代や消耗品代を自己負担しなければなりませんが、「おとなの自動車保険」のロードアシスタンス特約をセットすると4,000円を限度に補償されます(1保険年度につき1回を限度)。

    年間走行距離が長いと想定される場合や走行中の安全や不慮のトラブル時の安心を重視する場合は、自動車保険とJAFの双方を活用する方法も選択肢に入れておくと良いでしょう。

    なお、保険会社へロードサービス利用の連絡をするときはJAFへ加入中であることを伝えましょう。

    ※1レッカーけん引費用、応急処置費用合計での限度額となります。

    8. ロードサービスを自由に取り外しできる自動車保険もある

    一般的に自動車保険はロードサービス特約が自動的にセットされますが、自動車保険のなかにはロードサービス特約の取り外しが自由にできる商品があります。

    例えば「おとなの自動車保険」では、ロードアシスタンス特約への加入をご自身で選択可能です。

    ご自身で選択できることのメリットとしては、車の利用が生活圏内の場合やJAFやクレジットカードのロードサービスを加入している場合、ロードアシスタンス特約をセットせずに保険料負担の軽減を図ることができる点です。

    一方でトラブル時の安心を重視する場合は、「おとなの自動車保険」のロードアシスタンス特約とJAFの併用により、手厚いサービスを受けることが可能です。

    JAFの利用のみでは、長距離の運転時などに十分なロードサービスが受けられない可能性があり、「おとなの自動車保険」ではロードアシスタンス特約を多くの方がセットしています。

    納得できる自動車保険を選びたい方にとって、「おとなの自動車保険」はご自身の状況に合わせた選択ができる自動車保険です。

    9. ロードサービスを活用して安心・安全なカーライフを

    自動車保険やJAFのロードサービスを活用すると、事故やバッテリー上がりなどのトラブルが起こったときに救援依頼が可能です。トラブル発生時の安心や安全を確保したい方は、ロードサービスに加入しておきましょう。 

    「おとなの自動車保険」のロードアシスタンス特約は、全国9,200か所()の拠点で24時間365日、救援依頼に対応します。トラブル発生時の現在地がわからないときも、位置情報が連携できるスマートフォンのアプリやLINEからも簡単に依頼ができて便利です。 

    レッカー搬送費用とあわせて15万円以内であれば、脱輪の引き上げやクレーン作業などの応急措置も対応可能です。安心・安全なカーライフのために「おとなの自動車保険」をご検討ください。

    2022年12月時点

    ロードアシスタンスはセゾン自動車火災保険の委託先会社から提供されます。 

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    竹国 弘城
    監修
    竹国 弘城(たけくに ひろき)

    証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自分のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうためのサポートを行う。
    【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP

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