自動車保険

自動車保険を二重契約してしまったら?発覚したときの対処法や返金の有無を解説

更新

2022/12/19

公開

2022/08/24

  • Twitterで共有する
  • Facebookでシェアする
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

自動車保険に加入していても、補償を受ける機会がなければ、契約中の保険の存在をつい忘れてしまうこともあるでしょう。そんなときに注意したいのが二重契約です。

生命保険は1人に対して複数の保険をかけることができますが、自動車保険は1台の車につき1つの保険契約が前提となっています。もし、二重契約をしていることに気づいたら、できるだけ早くその状態を解消しておきましょう。

本記事では、自動車保険を二重契約してしまったときの対処法や、不要な保険の契約を取消または解約したあとの保険会社の対応などを詳しく解説します。

一般的に「自動車保険」とは任意保険のことを指し、本記事でも以下、自動車保険と記載します。

目次

    1. 自動車保険の二重契約にメリットはない

    自動車保険では、補償を受ける場合、人やモノに与えた損害に対して保険金額を上限とした保険金が支払われます。

    あらかじめ決められた保険金が受給できる生命保険とは異なり、2つの自動車保険を契約したからといって2倍の保険金を受け取れるわけではありません(一部例外はあります)。

    二重契約をしても契約者にメリットがない場合がほとんどなので、保険各社は、二重契約を未然に防ぐように努めています。

    自動車保険を申込むときには、対象の車の現在の自動車保険の契約状況を申告するのが一般的なので、その際、既に自動車保険に加入しているかどうか気づくことが多いでしょう。

    それでも、状況によっては重複チェックを通過して、契約に至ってしまうケースはゼロではありません。つまり、非常にまれではあるものの、自動車保険の二重契約は起こりうるのです。

    任意の自動車保険で二重契約が起こってしまうケースについては後ほど詳しくお伝えします。

    自賠責保険は二重契約できる?

    自賠責保険は、交通事故の被害者救済を目的とした強制保険のため、任意の自動車保険とは別に必ず加入しなければなりません。

    自賠責保険も自動車保険と同じで、複数契約していても支払われるのは実損額のみで、1台につき1契約となっています。

    そんな自賠責保険でも二重契約が起こる可能性は0ではないのです。

    自賠責保険を二重契約してしまった場合、一度契約が成立した自賠責保険は取り消すことができませんが、満期が先に来る契約(満期が同日の場合はどちらかの契約)を解約することができます。中古車購入時や個人売買・譲受の際には、既契約の有無について十分に留意するようにしましょう。

    2. 自動車保険の二重契約が起こりやすいケース

    ここからは、任意保険に話を戻します。先ほどお伝えしたとおり、自動車保険を申込むときには、対象の車の自動車保険の契約状況を申告し、保険会社も申告内容が正しいか確認を行います。そのため、実際に二重契約となることはほとんどないでしょう。

    それではどのような状況で二重契約は起こってしまうのでしょうか。ここからは、自動車保険で二重契約が起こりやすいケースを紹介します。

    自動車保険を長期契約している場合

    1年単位が基本の自動車保険ですが、3年や7年といった長期契約を取り扱う保険会社もあります。

    更新手続きが数年に一度で済むなどメリットもありますが、自動車保険への加入意識が薄れやすいため、対象の車の契約状況の申告間違いなどによる二重契約に注意が必要です。

    自動更新特約をセットしている方も、更新というひと手間がない分、保険の関心が低くなりがちなので気を付けましょう。

    また、車を複数台所有していて契約する保険の数が多いときなどには、契約の管理が複雑になるため、人的ミスから二重契約になりやすいといえます。

    3. 自動車保険の二重契約をしていた場合の対処法

    自動車保険の二重契約はほとんど起こることがないからこそ、いざというときにどうすれば良いかわからないという方が多いでしょう。

    このあとで、自動車保険の二重契約が発覚したときの適切な対処法をお伝えします。

    気づいた時点ですぐに保険会社へ問い合わせる

    手元に契約期間内の保険証券が2枚あったとしても、ご自身では二重契約かどうか確信が持てないこともあるでしょう。そこで、まずは自動車保険の契約状況を把握することから始めます。

    保険会社は、契約者ごとの等級を正しく引き継ぐために情報共有を行っています。二重契約になってしまうか不安なときは、保険会社に相談することで解決できる可能性があります。

    新たに契約してしまった自動車保険の契約を解約する

    二重契約であることがはっきりすれば、新たに契約してしまった2つ目(後にご契約した)の自動車保険の解約手続きを行います。2つ目(後にご契約した)の自動車保険を解約するのには理由があります。

    自動車保険ノンフリート等級制度の等級は、保険会社を切替えても引き継がれます。等級は事故の有無などで変動し、保険料の割引率や割増率を決定する大切な要素です。さらに、契約時の等級確認は二重契約を防ぐ役割も果たします。

    二重契約では、すでに加入中の自動車保険の等級が有効です。つまり、新たに契約した2つ目(後にご契約した)の保険の等級はこれまでの実績を反映しておらず、無効な等級となります。

    そのため、契約者の正しい等級を反映した最初の自動車保険を残し、2つ目(後にご契約した)の保険を解約する必要があります。

    2つ目(後にご契約した)の自動車保険での継続はできる?

    補償内容や保険料などから2つ目(後にご契約した)に契約した自動車保険を継続して、1つ目(最初にご契約した)の保険を解約したいと考える方もいるかもしれません。しかし2つ目(後にご契約した)の保険は無効な等級であるため、契約をそのまま継続することはできません。

    2つ目(後にご契約した)に契約した自動車保険の解約手続きを終えて自動車保険の二重契約が解消されれば、1つ目(最初にご契約した)の保険から他の保険へ乗換えるという選択が可能になります。ただし、等級の引き継ぎ可能な期間は、契約満了から7日までです。契約満了から7日を超えてから次の自動車保険に加入すると、等級が引き継げず、再び6等級から始まることになるので気をつけましょう。

    手順を踏んで、正しい等級で納得できる保険に加入しましょう。

    4. 自動車保険を二重契約した場合は返金される?

    自動車保険が二重契約になっていると気づいたとき、支払い済みの保険料が返金されるか気になる方も多いでしょう。

    一般的に2つ目(後にご契約した)の保険が始期日以前なら契約を取消したうえで、保険料をすべて返還してもらえます。始期日以降であっても、未経過の保険期間相当額の返還保険料、あるいは解約返戻金が戻ってきます。

    ただし、返還保険料の計算方法は保険会社により異なります。

    ご自身の返還保険料がいくらになるか、詳しくは保険会社に問い合わせると良いでしょう。

    5. 自動車保険の二重契約はすぐに解消しましょう

    自動車保険の二重契約は、契約者にとって保険料を無駄に支払うこととなり、また有効な等級を反映していないなど、本来あってはならないものです。各保険会社も未然に防ぐように努力をしていますが、絶対に起こらないということはありません。

    発覚したらすぐに保険会社に問い合わせて、正しい契約状況となるように手続きを進めましょう。

    二重契約を防ぐために、日頃から自動車保険を見直して、補償内容への意識を高めておくのがおすすめです。

    保険を選ぶなら「おとなの自動車保険」

    納得の保険料
    保険料は平均21,943円節約※1
    豊富な割引プラン
    新規なら最大13,600円割引、継続でも最大10,600円割引※2
    安心の事故対応
    ALSOK隊員事故現場をサポート※3
    最短5分!まずはお見積り
    • 大手損害保険会社(4社)から変更し、変更前の保険会社との比較で安くなった保険料を具体的な金額でお答えいただいた1,126人の平均です。(当社 既契約者アンケート/2024年1月実施、有効回答者数28,973人)
    • 最大13,600円割引とは、ネット割+早割50日を適用した額です。ネット割は新規は13,000円、継続は10,000円となります。
      分割払の場合、ネット割は新規は年間12,960円、継続は年間9,960円となります。そのため、最大割引額(ネット割+早割50日適用)は、新規は年間13,560円、継続は年間10,560円となります。
    • 山間部や島しょ部、高速道路などかけつけサービスを提供できない場所や、一部サービス内容が限定的となる場合があります。また、交通事情、気象条件等によりサービスの提供ができない場合があります。
    新井 智美
    監修
    新井 智美(あらい ともみ)

    プロフィール:
    コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)のほか、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)をおこなうと同時に、金融メディアへの執筆および監修にも携わっている。現在年間300本以上の執筆及び監修をこなしており、これまでの執筆及び監修実績は2,000本を超える。

    資格情報:
    CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

    HP:https://marron-financial.com/

    • Twitterで共有する
    • Facebookでシェアする
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • LINEで送る