クルマ

漫然運転とは?危険性や原因・対策について

更新

2020/06/17

公開

2020/06/17

  • Twitterで共有する
  • Facebookでシェアする
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

皆さんは、気が付くと運転中にボーっとしていた、考え事に夢中になっていた、ということはありませんか?

前を見て運転しているにもかかわらず、注意が散漫になっている状態での運転を「漫然運転」と呼びます。重大事故に直結する可能性が高く、非常に危険な状態です。

今回は、漫然運転の危険性、漫然運転を未然に防ぐためのポイントを解説します。

目次

    1.漫然運転とは

    「漫然運転」とは、集中力や注意力が低下した状態で車を運転することを指します。前方を見ながら運転しているものの、ボーっとしていたり考え事をしていたりして運転に集中できていない状態のことです。他の車や歩行者・信号などに気付くことができず、交通事故を起こす原因となってしまいます。

    脇見運転との違い

    「脇見運転」は、運転中に他の物に気をとられて、前方から視線を外してしまっている状態のことを指します。

    最近は、スマートフォンを見ながら運転する「ながら運転」が厳罰化され話題になっていますが、この「ながら運転」も脇見運転に含まれています。こちらも他の物に注意が向いているため、非常に危険な運転です。

    居眠り運転との違い

    「居眠り運転」は、運転中の居眠りや、強い眠気を感じているにも関わらず運転することを指します。こちらも当然のことながら非常に危険な運転です。

    2.漫然運転の危険性

    出典
    平成30年における交通死亡事故の特徴等について 警視庁

    漫然運転は、以前より死亡事故の原因の最上位に挙げられています。このデータからもわかるように、漫然運転は重大事故に繋がりやすい非常に危険な行為であり、注意しなければいけないものです。ドライバーは、事故を起こさないためにも、体調面でも精神面でも運転に集中できる状態であることが求められます。

    3.漫然運転の原因

    では、漫然運転の原因はどのようなものがあるのでしょうか。漫然運転を未然に防ぐためにも、その原因を知っておくことはとても大切です。

    運転中に考え事をしている

    運転中に考え事をすることは、漫然運転の一番の原因となります。悩み事がある時や仕事のことで頭が一杯の時は、できるだけ運転を控えましょう。

    睡眠不足や疲労がたまっている

    睡眠が足りていない時や疲れが溜まっている時は、集中力を発揮することができません。前方を向きながら運転していても運転に集中できず、漫然運転となってしまいます。

    同乗者との会話に夢中になる

    運転中に同乗者と適度に会話をすることは眠気防止などに効果的ですが、会話に夢中になり過ぎると運転に集中できなくなり、漫然運転の原因になります。

    単調な道路で長時間運転をしている

    まっすぐの道が続くなど単調な道路を長時間運転していると、緊張感が薄れ、注意が散漫になりやすい傾向があります。

    4.漫然運転を原因とする危険な運転

    では、漫然運転をしていると、どのような危険なことが起きるのでしょうか。想定される危険な状況を以下に挙げてみましょう。

    信号の見落とし

    ぼーっとしたまま運転することで信号を見落としがちになります。最悪の場合は信号無視を犯し、事故へとつながります。

    車がふらつく

    漫然運転の状態ではハンドル操作も鈍くなります。そのためにまっすぐ走行ができなくなり、センターラインからはみ出したり、カーブを曲がる際に大きく膨らんだりする可能性があります。対向車との正面衝突など重大事故の原因となるため、非常に危険です。

    ブレーキ操作が遅れる

    前方の車が減速しているのに気付くのが遅れ、追突事故を引き起こす原因となります。

    無意識にスピード違反

    スピードを意識できず、気づかないうちに制限速度を超えてしまうことがあります。スピード違反を犯すだけでなく、速度超過によりハンドル操作が思うようにいかなくなり、重大事故へとつながる可能性があります。

    5.漫然運転の予防・防止対策

    漫然運転は「居眠り」や「ながら」とは違う性質のものであるため、ドライバー自身がその状態に気づきにくく、「自分はいつも運転に集中しているから大丈夫」と思い込んでしまっているケースが少なくありません。自分は大丈夫と過信せず、日頃から漫然運転の予防と対策を心掛けることが重要です。その対策方法について解説します。

    余裕をもって運転をする

    精神的に常に余裕をもった状態で運転することが大切です。「早めに出発する」「前もってルートを確定しておく」など運転前の準備をしっかりと行い、運転に集中しましょう。

    スマートフォンはドライブモード・マナーモードへ

    注意を散漫にさせる原因の中でも多いのはスマートフォンです。運転中にスマートフォンの通知音などに気をとられないよう、ドライブモードやマナーモードにしておきましょう。

    こまめに休憩をとる

    睡眠不足や疲労も漫然運転の原因となります。運転の合間に休憩を挟んだり、ガムなどの手軽なおやつを口にしたりすると良いでしょう。また、仮眠をとったりカフェインを摂取して眠気を覚ましたりすることも必要です。単調な道路を運転している時には適度に休憩をとることで気分をリフレッシュさせ、注意が散漫になるのを防ぎましょう。

    音楽をかける

    音楽を聴きながら運転をすることも効果的です。リラックスして精神的に余裕をもつことにも繋がりますし、眠気を防ぐこともできます。

    ですが、あまりにも大きな音量で周囲の音が聞こえなくなったり、音楽に夢中になりすぎたりすると本末転倒です。あくまでも運転に集中しましょう。

    6.監修者(株式会社 日本交通事故鑑識研究所)コメント

    漫然運転は、「視覚や聴覚等による運転情報があるにもかかわらず、これら情報を処理して危険予測することを怠ること」と定義できます。死亡事故につながる例は非常に多く、とても危険な行為です。

    その日の予定や体調などにより運転中に集中力を失ってしまうことは、ベテランドライバーであってもあるうること。だからこそ、決して油断や過信をすることなく、十分に注意を払って運転に集中することを心がけましょう。

    監修:株式会社 日本交通事故鑑識研究所

    おとなの自動車保険はこちら

    • Twitterで共有する
    • Facebookでシェアする
    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • LINEで送る