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高速渋滞の理由になる「サグ部」とその対策法を知ろう

高速道路で渋滞が一番発生しやすい箇所、「サグ部」をご存知でしょうか。なんと渋滞原因全体のうち、「上り坂およびサグ部」が約7割を占めており、GWやお盆休みなどの交通量が増える時期には特に発生しやすくなります。

今回は、この「サグ部」とは一体何なのか、なぜサグ部で渋滞が発生しやすいのか、その箇所での渋滞緩和対策について解説していきます。

高速道路の渋滞の原因

そもそも、渋滞とはどのような状態のことを指すのでしょうか。

NEXCO東日本・中日本・西日本が定めている高速道路における「渋滞」の定義は、「時速40km以下で低速走行、あるいは停止発進を繰り返す車列が、1km以上かつ15分以上継続した状態」であるとしています。

高速道路の渋滞の原因を分類すると、主に3種類あります。


1. 大量の車が同じ道路に集中することで発生する「交通集中渋滞」
2. 高速道路の維持改良工事によって起こる「工事渋滞」
3. 交通事故の発生で道路が規制されることにより発生する「事故渋滞」


2018年のNEXCO東日本の調査によれば、高速道路全体で発生する渋滞原因の約7割を占めているのが、1番目の「交通集中渋滞」です。その発生箇所で一番多いのが「上り坂及びサグ部」が約7割、次に「接続道路からの渋滞」が約1割、「インターチェンジ」が約1割となっています。
参考:渋滞の原因を分析し、渋滞解消・緩和対策を実施しています(NEXCO東日本)
2018年調べ


渋滞が発生しやすいサグ部とは

サグ部とは、下り坂から上り坂へとさしかかるときの凹部分を指します。つまり、下り坂から上り坂へと変化するポイントのことです。

サグ部では以下のような流れで渋滞が発生しやすくなります。


1. サグ部にて上り坂にさしかかったとき、勾配があると気づいていないドライバーによって自然と速度低下する車が発生
2. その後ろにいる車との距離が縮まっていき、後続車が距離をあけようとブレーキを踏む
3. その後ろにいる車もブレーキ、その後続車もブレーキ…、とブレーキ連鎖が起きる
4. だんだんと車間距離が縮まり、渋滞が発生して後方に伸びていく


このようにして、サグ部では自然と渋滞が発生していきます。


【 上り坂やサグ部以外で渋滞が発生しやすい場所 】

上り坂やサグ部以外でも、渋滞が発生しやすいポイントはいくつかあります。


インターチェンジ、ジャンクションなどの合流地点

インターチェンジとは主に一般道と高速道路が接続している箇所で、ジャンクションとは高速道路同士が接続している箇所を指します。つまり両者とも道路の合流部のことを意味しています。

こうした合流部では、本線に侵入しようとする車を入れようと走行車線を走行している車が速度を落とし、そのことで後続車にブレーキ連鎖が起こり、渋滞が発生しやすくなります。

さらに、走行車線の流れが悪くなったことで、追い越し車線へと車線変更しようとする流れも生まれやすく、結果として追い越し車線も詰まって渋滞が起こりやすくなるのです。


トンネルの入口付近

トンネルに差し掛かると、「暗い」「狭い」といった圧迫感をドライバーが感じることによって、一時的に速度が低下しがちです。そうして次々とブレーキを踏むことによって、渋滞が発生しやすくなります。


料金所

料金所は、以前は主に手作業で料金精算されていたために、渋滞が起こりやすい状況でした。現在はETCが普及しているため、渋滞が発生することは減少傾向です。


工事や交通事故による車線規制箇所

車線が規制されることによって車の流れが悪くなり、渋滞が発生しやすくなることがあります。特に事故が発生した現場の車線規制箇所では、その事故現場に気を取られ速度を落とす車も多く、流れが悪くなりがちです。


上り坂およびサグ部で渋滞が発生しやすい理由とは

上り坂およびサグ部で渋滞が発生する原因は、ドライバーの無意識な減速です。

上り坂にさしかかっても同じスピードを維持するためには、アクセルを踏み込んで車を加速させなければいけませんが、上り坂であることに気づかないドライバーは意外に多く、いつの間にか速度が落ちてしまいます。

この現象は、人間の目の錯覚にも関係してきます。実際は緩い上り坂を走行しているにもかかわらず、人の目は「水平線」または「下り坂」のように誤って認識してしまいがちです。特に高速道路は単調な景色が続き変化の少ない箇所が多いので、緩い上り坂に気付くのが遅れがちになります。
参考文献:サグ部に潜む目の錯覚と『渋滞』


上り坂やサグ部における渋滞緩和のための対策

サグ部で少しでも渋滞を緩和させるためには、上り坂およびサグ部での「車間距離」と「速度」が重要です。以下、詳しく解説していきます。


車間距離を適切に保つ

上り坂およびサグ部において前にいる車が速度を落としたとき、車間距離が近いとブレーキを踏む機会が増えてしまい、自然渋滞が発生しやすくなります。車間距離を適切に保つことで、たとえ前の車が自然と速度低下してもブレーキを踏む機会を抑えられ、渋滞を緩和させることができます。

高速道路適切な車間距離は、速度の数字と同じです。つまり、時速100キロで走行している場合は100m、時速80キロで走行しているときは80mとされています。
しかし、走行中に走行距離を正確に測るのは困難です。高速道路の随所に「車間距離確認用の標識」がありますが、その箇所でしか計測できないため、常にその車間距離を維持するのは難しいでしょう。そこでおすすめなのが、「車間時間」です。
車間時間とは、前の車が何かしらの目標物を通過してから、自分の車が通過するまでの時間を指します。

サグ部で上り坂にさしかかるときには適性距離を一定に保てるよう、常に前方車との車間距離を意識して運転してください。


速度回復をスムーズに行う

上り坂およびサグ部における渋滞の主な原因は、ドライバーの無意識のうちの速度低下です。上り坂にさしかかると気づいたらアクセルを踏んで、減速しないように注意して運転しましょう。スピードメーターを定期的にチェックして、たとえ速度が減少したとしてもスムーズに加速して速度回復に努めれば、渋滞が発生しにくくなります。


走行車線を走行する

サグ部にさしかかる前には、なるべく走行車線を走行しましょう。サグ部では速度が低下しがちになるため、希望する速度が速い車は追い越し車線へと集中しやすくなります。すると追い越し車線がだんだんと詰まっていき、渋滞が発生しやすくなるのです。

サグ部にさしかかったら、車間距離に注意しながらなるべく走行車線を維持して走行するようにしましょう。

NEXCO東日本・中日本・西日本では、上り坂およびサグ部での速度低下による渋滞を防ぐために、上り坂の先頭付近にてLED表示板で速度回復を呼びかけています。こうした表示にも注意しながら、一定の速度を保てるように運転しましょう。
出展:NEXCO中日本ドライバーズサイト「速度回復情報版」


まとめ

以上、高速道路での渋滞が発生しやすい箇所であるサグ部について解説しました。

高速道路における渋滞発生原因で一番多い箇所がこのサグ部であり、ドライバーが気づかぬうちに車が減速してしまうことで渋滞が発生します。

サグ部での渋滞をなるべく緩和させるためには、車間距離と速度保持の意識が大切です。緩やかな坂道にさしかかったと気づいたら、意識して運転するようにしましょう。

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