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自動車についた花粉は洗車で落ちる?花粉や黄砂を落とす方法や予防策を解説!

更新

2023/03/15

公開

2023/03/15

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春先に多く飛ぶ花粉や黄砂。「洗車したのに、気づいたらまた黄色っぽい花粉汚れがついている...」と、困った経験がある方もいるでしょう。

花粉の付着は見た目の汚れだけではなく、放置しておくとシミや腐食などの深刻なダメージを引き起こす場合もあるため注意が必要です。また黄砂も、ボディに傷をつける原因になってしまうことがあります。そこで当記事では、花粉や黄砂が自動車に与える影響や予防策、汚れを落とす方法について紹介します。

特に2023年は、前シーズンに比べて花粉の飛散量が増える見込みと予想されています。当記事を参考にして、ぜひ花粉・黄砂対策にお役立てください。

目次

    1.花粉や黄砂が自動車に与える影響は?

    花粉はシミや腐食の原因になることがある

    例年2月上旬から5月にかけて多く飛ぶ、スギやヒノキの花粉。花粉自体は非常に小さな粒ですが、積もると黄色がかった汚れになってしまいます。これだけであれば汚れは落としやすいのですが、厄介なのは水に濡れた時です。

    花粉が水分と合わさると、花粉内部にあるタンパク質の一種「ペクチン」が溶け出します。すると、粘着力が強くなり、べったりとした質感の汚れに。こうなると汚れが落としづらくなるほか、時間が経過するとシミになってしまうのです。さらにそのまま放置すると、塗装の歪みや腐食の原因になる可能性もあります。

    また花粉は、ボディへダメージを与えるだけではなく、ボンネットに蓄積するとエアコンフィルターやエアクリーナーが目詰まりしたり、リアガラスの視界を悪化させたりといった影響も。自動車の様々な場所に悪影響があるので、花粉には注意が必要です。

    黄砂はボディに傷をつくる原因にも

    花粉とともに、春先に多くなるのが黄砂。東アジアの砂漠や黄土地帯からなどの砂やちりが偏西風によって飛来することを黄砂現象と言います。東アジアが起源であるため、黄砂は西日本や東日本の日本海側の地域で特によく観測されます。

    黄砂には鉱物が多く含まれているため、花粉よりもざらざらとした手触りなのが特徴。よって、ボディに付着したままうっかり洗車をしてしまうと傷をつくる原因になります。また花粉同様に水を含むと固まってしまい、シミになってしまうこともあります。

    2.2023年の花粉予測は?

    前シーズンを超える地域が多い

    日本気象協会によると、2023年春の花粉飛散量は九州では例年と同じくらいですが、四国、中国、近畿、北陸ではやや多くなる見込み。東海、関東甲信、東北では、例年に比べて飛散量が多くなるそうです。

    前シーズンとの比較でいうと、九州から東北といった国内の広い範囲で飛散量が多くなる見込み。また、スギ花粉は大量に飛散する地域が多いため、ピーク時期も長くなる可能性があるそうです。2023年は、昨年よりも花粉対策が必要であるといえるでしょう。

    3.花粉や黄砂による汚れや傷を予防するには?

    ボディカバーをかける

    花粉や黄砂が積もるのを防ぐには、車をシャッター付きのガレージに入れるのが最適ですが、住居や予算によっては用意できないこともあるかと思います。シャッター付きのガレージがない場合は、ボディカバーをかけるといいでしょう。毎回ボディカバーをかけるのはやや面倒ではありますが、花粉や黄砂の付着だけではなく、雨が降った後に心配されるシミ形成も予防できます。

    コーティングや撥水加工をする

    花粉や黄砂によるダメージを防ぐには、花粉飛来シーズン前にコーティングや撥水加工をしておくのもいいでしょう。完全に防ぐことはできませんが、ボディの上に膜を形成することで、花粉や黄砂の定着やシミを防ぐ効果があります。合わせてフロントガラスにも撥水加工をしておくと、雨と花粉によってフロントガラスがべたつくのを防げるでしょう。

    こまめな洗車も大切

    花粉や黄砂はボディに長期間付着するとシミをつくるため、定着する前に洗い流すことがポイント。そのため、こまめな洗車はとても大切です。花粉や黄砂が飛ぶ春は、簡単な水洗い洗車だけでもこまめに行うようにしましょう。

    4.花粉や黄砂が自動車についてしまった時はどうすればいい?

    高圧洗浄機で吹き飛ばす

    ボディについてしまった花粉や黄砂を落とすには、高圧洗浄機を利用するのもいいでしょう。水圧が強力な高圧洗浄機で洗車すれば、花粉も黄砂もまとめて落とせますし、ボディに傷をつける心配も少なく済みます。

    たっぷりの水と多めの泡で洗車する

    高圧洗浄機がない場合は、たっぷりの水と多めの泡で洗車してもOK。まずは、水をたっぷり使って花粉と黄砂をできるだけ流します。その後に、濃度を上げた洗車シャンプーをよく泡立て、多めの泡で包み込むように丁寧に洗います。この時、黄砂がしっかり落とせていないままスポンジやタオルで強くこすると傷をつけてしまう可能性があるので、優しく洗うようにしてください。

    【花粉のみ】お湯をかける

    花粉に含まれる「ペクチン」は熱に弱いため、お湯をかけるとべったりとした花粉汚れやシミを除去することができます。温度に関してはまずは45度くらいから始め、それでも汚れが落ちない場合は少し温度を上げてみてください。しかし、温度が高すぎるとボディやワイパーのゴムにダメージを与えてしまう可能性があるため、様子を見ながら慎重に行うようにしましょう。

    【花粉のみ】虫取り・鳥フン用のシャンプーで洗う

    虫汚れ・鳥フン専用のシャンプーも花粉除去に有効です。虫汚れ・鳥フンシャンプーはタンパク質を除去・分解する効果があり、花粉に含まれる「ペクチン」はタンパク質の一種だからです。春は、いつも使用している洗車シャンプーを虫汚れ・鳥フン専用のシャンプーに変えるといいでしょう。

    5.監修コメント

    当記事でも紹介しているコーティングには、さまざまなタイプがあります。経験上、特におすすめなのが車の「ガラスコーティング」です。
    ボディに硬い被膜を形成するガラスコーティングを施工すると、花粉や黄砂による汚れも洗い流しやすくなります。ガラスコーティングは下地処理も必要になるためやや費用がかかりますが、3〜5年も効果が持続するといわれています。水洗いとたまに行うメンテナンスで、撥水性や親水性を維持できます。
    ただし、下地処理が雑な業者に頼むと、汚れの上からコーティングされてしまうこともあるようです。予約待ちになったとしても、ガラスコーティングは評判のよい業者に施工してもらうことをおすすめします。

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    井口 豪
    監修
    井口 豪(いのくち たけし)

    特定行政書士、法務ライター。タウン誌編集部や自動車雑誌編集部勤務を経て、2004年にフリーライターに転身。自動車関連、ファッション、スポーツ、ライフスタイル、医療、環境アセスメント、各界インタビューなど、幅広い分野で取材・執筆活動を展開する。約20年にわたりフリーライターとして活動した経験と人脈を生かし、「行政書士いのくち法務事務所」を運営。自動車関連手続き、許認可申請、入管申請取次、補助金申請代行、遺言作成のサポート、相続手続きなど法務のほか、執筆業も手掛ける。

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