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「追い越し」と「追い抜き」の違いは?禁止されている場所や場合についても紹介

「追い越し」と「追い抜き」の違いをご存知でしょうか。この2つは異なる行為であり、道路交通法でも明確に区別されています。特に追い越しに関してはルールが細かく規定されているため、違反と気づかずに運転をしている場合もあります。

ここでは、「追い越し」「追い抜き」のそれぞれについて禁止されている場所や状況、違反時の罰則などについて詳しく解説します。

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1. 「追い越し」と「追い抜き」の違いについて

ベテランドライバーであっても「追い越し」と「追い抜き」は混同しがちです。どちらも前走車の前に出る行為ですが、細かな違いがあります。


追い越しとは


追い越しとは、進路変更をして前走車の前に出る行為です。2車線以上の道路で車線変更をして前に出ることも追い越しに該当します。自動車を追い越そうとしている自動車・原動機付自転車・軽車両をさらに追い越す行為は「二重追い越し」といい、危険行為であるため処罰対象になります。ただし、原動機付自転車および軽車両を追い越す車をさらに追い越す場合の罰則はありません。


追い抜きとは


追い抜きとは、進路変更せずに前方の車の前に出る行為です。左脇に停車している車の側方を通過する行為や、2車線以上の道路で左車線を走行する車を右車線から進路変更をしないまま追い抜く行為が該当します。追い越しには道路交通法で明確な規定があるのに対し、追い抜きには規定がありません。


2. 「追い越し禁止」の標識について

道路状況によっては追い越しが危険な場所があります。そうした場所は追い越し禁止の標識があるか、センターラインによって追い越し禁止区間であることが示されています。ただし、標識の下に付随する補助標識の有無やセンターラインの形状および色でその意味合いは変わります。


補助標識



追い越し禁止標識の下に補助標識がない場合は、車線をまたいでの追い越しが禁止されている区間であることを示しています。ただし同一車線内であれば追い越しが可能です。補助標識で「追越し禁止」と表示されている場合は同一車線内であっても追い越しが禁止されています。

また、追い越し禁止区間の始まりは「→(右矢印)」もしくは「ここから」の補助標識で表され、区間の終わりは「←(左矢印)」もしくは「ここまで」と表示されます。


センターライン



センターラインは、主に「白の破線」「白の実線」「黄色の実線」の3種類があります。

「白の破線」は、追い越しを禁止する標識がない限り追い越し可能です。「白の実線」は片側が道幅6m以上の道路の場合、センターラインをまたぐ行為自体が禁止されています。ただし、センターラインをまたがない車線内での追い越しは可能です。

「黄色の実線」は追い越しを目的としてセンターラインをはみ出すことが禁止されています。ただし、工事や駐車車両、停車中の路線バスなどの障害物がある場合はセンターラインをまたいで走行することが可能です。

「白の破線」と「黄色の実線」の2本が引かれたセンターラインは、白の破線側を走行している車はセンターラインをまたぐことが認められますが、黄色の実線側を走行している車はセンターラインをまたぐことが禁止されています。

その他にも「二重の白の実線」「黄色の実線で挟まれている白の実線」「黄色の実線で挟まれている白の破線」などがありますが、あくまで走行中の車線にもっとも近いラインのルールが適用されます。


3. 「追い越し禁止」に違反した時の罰則は?

追い越し禁止標識やセンターラインの無視による追い越し、また、後述する追い越しをしてはいけない場所や状況での追い越しは「追い越し違反」が適用され、違反点数2点と反則金が課せられます。反則金は車種によって以下のように定められています。



4. 追い越ししてはいけない場合とは


追い越し禁止標識やセンターラインで規制された場所以外でも、追い越しが禁止されている場所や状況があります。


追い越し禁止の場所


以下に定める場所では、自動車はもちろん原動機付自転車であっても追い越しをしてはいけません。摘発された場合には「追い越し違反」の処罰を受けます。ただし、自転車などの軽車両を追い越すことは認められています。

● 標識やセンターラインによって追い越しが禁止されている区間
● 道路の曲がり角やカーブ
● 上り坂の頂上付近
● 勾配が急な下り坂
● 車両通行帯がないトンネル
● 交差点とその手前30m以内(優先道路を通行している場合を除く)
● 踏切とその30m手前以内
● 横断歩道および自転車横断帯とその30m手前以内


追い越し禁止の場所でなくても追い越ししてはいけない場合とは


追い越しが禁止されていない場所でも、危険が伴う状況での追い越しは禁止されています。自動車を追越そうとしている自動車・原動機付自転車・軽車両をさらに追い越す二重追い越しや、右折しようとしている車を右側から追い越す行為は非常に危険です。当然、対向車や路面電車が向かってきている場合は、その進路を妨げるような追い越しをしてはいけません。

また、対向車を妨げなければ左車線に戻れない状況での無理な追い越しや、後ろの車が追い越そうとしたときの追い越しは控えましょう。いずれも大事故を引き起こしかねない危険行為です。


左車線からの追い越しは違反?


道路交通法では追い越しは右側から行うことが義務づけられているため、3車線以上の道路であっても、左側からの追い越しは「追い越し方法違反」に該当します。また、車は指定された場合を除き、2車線以上の道路であっても一番左側の車線を走行することが義務です。右ハンドルの車が多い日本では車の左側は死角が多いため、車の左側から追い越しをするのは危険な行為です。


5. 追い抜きをしてはいけない場合とは

横断歩道や自転車横断帯、その手前30m以内は追い抜きが禁止されています。もちろん追い越しも禁止です。横断歩道の手前などで停車している車がいる場合は一時停止をし、安全を確認していれば、停車車両の側方を通過することができます。


6. 監修者(株式会社 日本交通事故鑑識研究所)コメント

「追い越し」と「追い抜き」の違いは、進路変更および車線変更の有無にあります。特に対向車線にはみ出す「追い越し」は高い事故のリスクをともなう行為です。危険な場所は追い越し禁止区間に指定されていますので、標識やセンターラインをしっかりと確認し、自分が今どういった道路環境の中で運転しているのかをしっかりと把握した上で安全運転に努めましょう。

本文中でも触れられていますが、右車線を走行する車を左車線から追い越すのは違反行為です。多車線道路において左側から追い越す車が現れる場合、右車線を低速で走行している車がいることに起因するケースもあります。この状況はあおり運転を誘発する原因にもなりますので、常に左側の斜線を走行する意識も必要です。

追い越す方と追い越される方の双方が互いを思いやる運転をすれば、より安全な車社会が実現するはずです。

監修:株式会社 日本交通事故鑑識研究所

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