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意外と知らない5種類の車のライトとは?種類ごとの役割について

車に備わる各ライトは、夜間走行はもちろん日中でも周囲に車の存在を知らせる大切な役割があります。特に多く交通事故が発生する夕暮れ時は早めにライトをつけるなど、正しく適切にライトを使うことが事故防止の大きな鍵となります。

本記事では、車に搭載されるライトの種類や特徴をはじめ、ヘッドライトの点灯ルールや交換方法、オートライト義務化について解説します。

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1. ライトの種類と特長・つけ方

車には安全な走行に必要なライトが複数装備されており、それぞれの特徴や役割を知ることでより安全な運転ができるようになります。まずはライトの種類と特徴、操作方法を見てみましょう。


1.1. ヘッドライト(前照灯)


ヘッドライトは車の前面左右にあり、強い光で前方の視界を確保します。


1.1.1. 特長

車に備わる照明装置のなかでもっとも強い光を発するライトであり、照射距離を2段階で調整できる特徴があります。前方約40m先まで照らす「ロービーム(すれ違い用前照灯)」と前方約100m先まで照らす「ハイビーム(走行用前照灯)」を使い分けることで良好な視界を確保します。


1.1.2. つけ方

多くの国産車では、ハンドル右側に備わるウィンカーレバー先端のダイヤルを消灯状態から時計回りに最も奥まで回した状態にすることで点灯します。

ヘッドライトが点灯している状態でウィンカーレバーを奥に押し込めばハイビームに切り替わります。またウィンカーレバーを手前に引くと、ヘッドライトが点灯していなくても引いている間だけハイビームを点灯できます。一瞬だけ手前に引けば、先行車に自分の車の存在を知らせる際などに使う「パッシング」を行うことができます。

また、「オートライト機能」を搭載した車では、ダイヤルを「AUTO」に合わせることで周囲の明るさに応じて自動的にヘッドライトが点灯します。


1.2. スモールライト(車幅灯)


スモールライトは車の前方側端部に備わり、車幅を知らせるライトです。ポジションライトとも呼ばれます。


1.2.1. 特長

少ない電力で車の存在と車幅を知らせるライトです。広い範囲から車の存在を知らせるため上下15°、内側45°、外側80°の方向から光が見えるように取付けられています。


1.2.2. つけ方

ウィンカーレバー先端のダイヤルを1段階動かし点灯します。また、ヘッドライトを点灯させると連動して点灯します。


1.3. フォグライト(フォグランプ、前部霧灯)


フォグライトはヘッドライトを補助するための追加灯であり、ヘッドライトよりも低い位置に取り付けられます。フォグライトを持たない車も存在します。


1.3.1. 特長

霧や雨、雪などによりヘッドライトだけでは視界確保ができない場合に用いられる黄色い光のライトです。黄色い光は波長が長いため白色よりも遠方に届きやすく、悪天候時の視界確保に有効です。またヘッドライトの照射範囲よりも手前を広く照らす特徴があるため、街灯がない暗い夜道でも重宝します。


1.3.2. つけ方

スモールライトを点灯させた状態でフォグライトスイッチを操作します。また、フォグライトスイッチがオンになっている状態でスモールライトをつけた場合でも点灯します。フォグライトライトスイッチを入れたまた運転を終えると、次の夜間走行の際、必要もないのにフォグライトがついたままとなってしまう場合がありますので、使用後は忘れずにフォグライトスイッチをオフに切り替えましょう。

なお、フォグライトスイッチの位置は車によって異なり、ウィンカーレバーに備わっている車や、ダッシュパネル上にスイッチが設けられた車などがあります。


1.4. テールライト(テープランプ、尾灯)


テールライトは車両後方の側端部に備わり、赤色のライトで主に後方へ車の位置と車幅を伝えるライトです。


1.4.1. 特長

夜間に後方約300mの距離から点灯が確認でき、他の交通を妨げない明るさの赤色のライトが用いられます。上下15°・内側45°・外側80°の広い範囲から視認できるように設計されています。


1.4.2. つけ方

テールライトはスモールライトやヘッドライトと連動して点灯するため、同じくウィンカーレバー先端のダイヤルをスモールライトおよびヘッドライトが点灯する位置に合わせることで点灯させます。


1.5. ブレーキライト(ブレーキランプ、制動灯)/ハイマウントストップライト


ブレーキライトは、自車が減速中であることを後方へ向けて知らせるライトです。制動灯とも呼ばれます。ハイマウントストップライトは、ブレーキライトよりも高い位置の車体中央に付いている補助制動灯です。


1.5.1. 特長

テールライトよりも強い赤色の光で後続車両に減速中であることを注意喚起し追突を防止します。そのため、球切れなどでブレーキライトが点灯しない状態での運転は非常に危険です。ハイマウントストップライトもブレーキライトと同じ役割を保ちますが、ブレーキライトよりも高い位置に付くため、後方からの視認性が高まる特徴があります。


1.5.2. つけ方

昼夜に関係なく、ブレーキペダルを踏み込むことで点灯します。


2. ライトの点灯に関するルール

強い光を放つヘッドライトは安全の要であると同時に、使い方を誤ると危険を招く場合があります。正しいルールを確認しておきましょう。


2.1. ライトをつけるタイミング

ヘッドライトをつける目安となるのは、およそ1,000ルクスまで照度が低下した時です。これは晴天の日没のおよそ15分前の明るさに相当しますが、照度は天気や地域、建物の影に入るなどしても低下するため、明確な時刻やタイミングを指定することはできません。

周囲が見えにくくなってから点灯するのではなく、周囲が見えにくくなる前の段階で点灯するのが、ヘッドライトをつける正しいタイミングです。特に夕暮れは事故がもっとも多い時間帯であるため、早めにヘッドライトを点灯して周囲の車や歩行者などに自車の存在を知らせるようにしましょう。


2.2. ハイビームとロービームの使い分け

夜間の通常時はハイビームを使用し対向車や歩行者がいる場合はロービームに切り替えるのが正しいヘッドライトの使い方です。ハイビームは非常に眩しく、対向車の視界を奪うことになるため、くれぐれも戻し忘れに注意しましょう。ふさわしくない状況でハイビームを使った場合は減光等義務違反となり、反則点数は1点、反則金は普通車6,000円・大型7,000円の罰則が課せられます。


2.3. 2020年4月からオートライトが義務化に

2020年4月以降に生産された新型車には、自動でヘッドライトをオン・オフするオートライト機能の搭載が義務付けられています。それ以前に生産された車にも一部オートライト機能が搭載された車はありましたが、新たなオートライト機能は、周囲の明るさが1,000ルクス未満になるとヘッドライトが強制的に点灯されることと、走行中はヘッドライトをオフにできないことの2点が大きな特徴です。照度を約1,000ルクスに統一することで、これまでドライバーが任意で行っていた夕暮れのヘッドライト点灯タイミングを統一するとともに、ヘッドライトのつけ忘れ防止に効果を発揮します。


3. 車のライトの交換方法


オートライトの義務化や早期点灯を心がけても、肝心のライトが球切れを起こしていてはその効果を発揮できません。球切れを起こした場合は速やかに新しい灯体(バルブ)へと交換する必要があります。球切れの原因は、経年劣化はもちろん、振動などによって唐突に起こる場合もあるため、予測することは不可能です。メーターに球切れ警告灯などが備わる一部の輸入車以外は、乗車前の点検がもっとも確実な球切れ発見方法となります。

多くの車のライトは簡単に交換できるように配慮されていますが、車種によってはヘッドライトユニット自体を外して交換しなければならない場合があるため、難しいと判断される場合は無理をせず専門業者に委託しましょう。

ヘッドライトの部品価格は、ハロゲンライトであれば1,000円〜2,000円、LEDライトは3,000円〜1万円、HIDは1万円以上の価格がするものもあります。ヘッドライト交換の工賃は片側あたり3,000円〜5,000円が相場です。

ブレーキライトやテールライトなどのその他のライトは、部品代はおおむね500円程度です。作業工賃は1ヵ所あたり1,000円前後が相場になります。


3.1. ヘッドライトの交換方法

多くの車のヘッドライトバルブ交換では、ボンネットを開けヘッドライトユニットの裏側からヘッドライトバルブを交換します。ヘッドライト使用直後のバルブは高温であるため、冷めるまで待ってから作業をしてください。バルブのガラス面に皮脂が付くと破損の原因になるため素手での交換作業は避け、手袋などを着用して作業をしましょう。

ヘッドライトバルブの交換手順は以下の通りです。

1. 作業時の感電を防ぐため、バッテリーのマイナス端子を外す
2. ヘッドライト裏の防水カバーを外す
3. ロック爪を押しながら電源ソケットを外す
4. 固定ピンを外す
5. バルブを引き抜く
6. 新しいバルブを差し入れる
7. 固定ピンをもとに戻して固定
8. 電源ソケットを差し込む
9. 防水カバーを付ける
10. バッテリーのマイナス端子を元に戻す
11. 点灯確認


4. 車のライトはつけっぱなしに注意

エンジンを停止した状態でライトをつけっぱなしにすることはバッテリー上がりの原因になります。特にヘッドライトは明るいぶん消費電力が大きく、長時間のつけっぱなしは厳禁です。スモールライトも単体では消費電力は少ないものの、長時間に渡ってつけ続ければいずれバッテリー上がりを起こします。

ライトのつけっぱなしでバッテリー上がりを起こす時間の目安は、ヘッドライトでは3~5時間、スモールライトではおよそ10時間です。ただし、この目安は車種やバッテリーの状態、外気温によって大きく異なります。


5. 監修者(株式会社 日本交通事故鑑識研究所)コメント

車のライトは、良好な視界を確保するとともに自車の存在を周囲に知らせるものであり、それぞれのライトの役割を理解して適切に使うことが大切です。特に事故が多い夕暮れ時は、車の存在に気づいてもらえるように早めのヘッドライト点灯を心がけましょう。さらに、ハイビームを効果的に使えば歩行者のいち早い発見に効果を発揮します。

オートライト機能搭載の義務化によって、これまでドライバーの感覚にゆだねられていたヘッドライトの点灯タイミングは、適切なタイミングで点灯されるように統一されます。オートライト機能が搭載されていない車を運転されている方は、ヘッドライトがついている車を見かけたらまだ明るいと思われる時間であっても自らも点灯するなど、適切な点灯タイミングを把握する心がけを忘れないようにしましょう。

監修:株式会社 日本交通事故鑑識研究所

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