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後部座席のシートベルト着用が義務化!着用状況や未着用時の危険性について

みなさんは自動車の座席に座る時、きちんとシートベルトを着用していますか?

運転席や助手席なら、シートベルトの着用が義務付けられていることはすでにご存じだと思います。一方、後部座席にもシートベルトの着用が義務付けられていることをご存知の方は、どのぐらいいらっしゃるでしょうか。

後部座席だからといって「シートベルトをしなくても大丈夫」と油断してはいけません。着用していないと、万が一事故に巻き込まれた時に大きな危険にさらされてしまいます。

この記事では、シートベルト着用義務化の詳しい説明や、未着用の場合の危険性と罰則について解説していきます。後部座席に座る人の安全も確保し、楽しいドライブを満喫するためにも、しっかりと確認しておきましょう。

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後部座席もシートベルト着用が義務化

後部座席のシートベルト着用は、2008年の道路交通法改正で義務付けられました。同法第71条の3では、シートベルト着用に関して下記のように記述されています。


道路交通法第71条の3

1 自動車(大型自動二輪車及び普通自動二輪車を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、道路運送車両法第三章及びこれに基づく命令の規定により当該自動車に備えなければならないこととされている座席ベルト(以下「座席ベルト」という。)を着用しないで自動車を運転してはならない。

2 自動車の運転者は、座席ベルトを着用しない者を運転者席以外の乗車装置(当該乗車装置につき座席ベルトを備えなければならないこととされているものに限る。以下この項において同じ。)に乗車させて自動車を運転してはならない。
出典:道路交通法第七十一条の三(施行日:令和元年十二月十四日)

それまで、シートベルトの着用は運転席と助手席に対してのみ義務付けられていたので、いまだに「後部座席のシートベルト着用は義務ではなく任意である」「高速道路だけシートベルトの着用が義務である」と勘違いしている人もいるかもしれません。

ですが、一般道路であってもシートベルトの着用は全席で義務付けられており、シートベルト未着用での走行は非常に危険であることを忘れてはいけません。車を運転する際には運転手が乗員の安全を確保する義務があり、違反をすると運転手に対して罰則が科せられます。


シートベルトの着用状況


このようにシートベルトの全席着用が義務化されてから久しいですが、実際のところどの程度の割合で遵守されているのでしょうか。

警察庁と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)が令和元年11月5日~11月21日の間に合同で行った調査によると、残念ながら多くの人が後部座席のシートベルト着用を怠っているようです。


(引用元:警察庁とJAFが実施したシートベルト着用状況全国調査結果

この資料によると、2019年の一般道路での後部座席のシートベルト着用率は39.2%に留まっています。これは運転手の98.8%、助手席の95.9%に対して大きく下回る結果となっています。全席シートベルト着用が義務化されてから10年以上が経過するにも関わらず、あまり浸透していないようです。

警察庁とJAFは今後の対策として、関係機関・団体等と連携した着用義務の徹底周知を行い、交通現場における指導取り締まりの推進を行っていくとのことです。


後部座席でシートベルトを着用していなかった場合、誰が罰則を受けるのか

それでは、後部座席の人がシートベルトを着用していなかった場合、誰が受けるのでしょうか。

前述した通り、乗員の安全を確保する義務は運転手にありますから、全席シートベルト着用が遵守されていない場合、運転手が違反の対象となります。
一般道路であっても後部座席のシートベルト非着用は違反であり、事故が起きた場合には非常に危険です。後部座席に座っていた同乗者がシートベルト未着用で負傷してしまうこともあるので、注意しましょう。


シートベルトの着用が免除される場合

シートベルト着用が全席で義務付けられているといっても、例外となる場合もあります。

〇健康上の理由
・妊娠中で、シートベルトを着用すると気分が悪くなる場合
・負傷や障害のため、シートベルトの着用は良くないと医師に診断された場合
・極度の肥満や座席の高さ等により、シートベルトを適切な位置で着用できない場合

〇業務上の理由
・郵便配達など、クルマから頻繁に乗り降りする業務に携わっている合
・消防車や救急車など緊急車両に乗車する場合
・選挙カーで選挙活動をする場合

〇その他の理由
・乗車定員内で子供を多く乗せたため、シートベルトの数が足りない場合
・旧車など後部座席にそもそもシートベルトが無い場合

仮に上記に該当する場合であっても、シートベルト非着用での運転が危険であることに変わりはありませんので、普段よりもより一層の注意を払って運転するよう努めましょう。


シートベルト未着用時の危険性

後部座席においても、シートベルトを着用していない場合は事故の衝撃で身体が飛ばされてしまう可能性が高く、前の座席に頭を打ってしまったり、車外に放出されてしまったりする可能性があります。

実際、シートベルト非着用の場合は交通事故の死亡確率が非常に高いという統計が出ています。警察庁の平成30年の調査では、シートベルト非着用時の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、シートベルト着用時の約15倍 であることがわかっています。


(引用元:シートベルト使用有無別交通事故関連統計

さらに、後部座席でシートベルトを着用せずに交通事故に遭った場合、後部座席の人は車外に放出されるだけでなく、前席に座る人に被害を与える可能性もあります。

交通事故はいつ起こるかわかりませんし、非常に瞬間的ですので、事故の直前に身構えるなど自分の身体を守る体勢をとることができない場合がほとんどです。被害者にも加害者にもならないためにも、前席だけでなく後部座席に座ったときも必ずシートベルトを着用しましょう。


監修者(株式会社 日本交通事故鑑識研究所)コメント

ここまで、後部座席のシートベルト着用義務化について、実際の着用率や罰則、非着用時の危険性などについて解説して参りました。全席シートベルト着用が義務となってから久しいものの、まだまだ周知徹底されていない状況であることがわかりました。

あなたももしかしたら、後部座席に座る時についつい気の緩みからシートベルトの着用を怠ってしまうことはないでしょうか。一般道路においての違反が「口頭注意のみ」であることが、その危険性が広く知られていないことも原因かもしれません。

ですが前述したように、たとえ後部座席であっても、事故が起きた際の致死率が着用時と比べて非常に高いことは明らかです。2020年からは、新型車へのシートベルトリマインダー(シートベルトが装着されていない場合、運転者に警報する機能)の搭載義務化が、後部座席を含む全席へと拡大される予定となっています。

シートベルトを着用する理由。それは、「罰則があるから」「リマインダーがうるさいから」ではありません。自分自身や同乗者の安全と命を守るため、万が一の場合に備えて、後部座席においても確実なシートベルト着用を徹底して心掛けましょう。

監修:株式会社 日本交通事故鑑識研究所

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