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この夏、車で楽しみたい!プロサーファー・加藤嵐に聞く、誰でも楽しめる“サーフィンの魅力”とは。【前編】

少しずつ暑さが増して、夏が近づいてきました。今年の夏は少し遠出をして、レジャーを楽しみたい!と、計画を立てはじめた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、2020年の東京オリンピックの競技に決まったこともあり、注目が高まるサーフィンです。今回は、プロサーファーの加藤嵐さんに、サーフィンの魅力やおすすめの楽しみ方、おすすめのスポットを伺いました。
海岸までのドライブ、そして波の中の心地よさ……。この夏、サーフィンを思いきり楽しんでみてはいかがでしょうか?

  • <プロフィール> 加藤 嵐(かとう・あらし)
    1993年7月18日生まれ、26歳。父親の影響で幼少期からサーフィンを始め、15歳のときにボーイズ(13〜16歳)の全日本チャンピオンを獲得。同じく15歳でプロ資格を獲得し、プロに転向。数々の大会で着実に実績を重ね、2016年〜18年は、国内大会全試合の総合成績で争われる『JPSA(日本プロサーフィン連盟)グランドチャンピオン』を3年連続で獲得するという快挙を成し遂げた。2019年は、世界各国の選手が参戦するWQS(World Qualifying Series)に参戦、各国で開催される大会に出場している。2020年東京オリンピックの正式種目に決定したサーフィン競技ショートボード種目において、活躍が期待される選手の一人。 加藤嵐さんのInstagramアカウントはこちら

浮いているだけでもOK!大人こそ楽しめるサーフィンの気持ちよさ

― 加藤さんがサーフィンを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

父がサーフィンをしていたので、その影響で、物心ついたころには始めていました。東京で生まれて横浜に住んでいたのですが、週末は家族や、父の友人の家族みんなで千葉や湘南の海に行っていました。
ただ、子どもの頃はサーフィンや海が楽しいというより、サーファーのお兄さんたちが遊んでくれることが楽しかったですね。だからサーフィンをしに行っていたというよりは、遊んでくれるお兄ちゃんたちに会いに行くのが、たまたま海だったという感じです。
お兄ちゃんと言っても、近い年代というよりはひとまわりもふたまわりも離れているような人が多かったですね。今でも同級生や年下よりも、上の世代の人といることが多くて、かわいがってもらっています。



― サーフィンというと“若者が楽しむスポーツ”というイメージがありますが、40代や50代の方もサーフィンは十分楽しめるのでしょうか?

はい!今回東京オリンピックの種目になったのは、サーフィンの中でも「ショートボード」という短い板を使った種目ですが、サーフィンの楽しみ方はショートボードだけではありません。
ショートボードは比較的バランスが取りにくく、少し難易度が高いのですが、「ロングボード」という長い板なら、ボードの面積が広い分バランスが取りやすいです。小さい波にも乗れるので、初心者の方や40代や50代の方でもレベルや年齢問わず楽しめると思います。本来サーフィンは、乗るものはボードでなくてもいいですし、立たなくても、寝そべって波の上に浮いているだけで楽しいですよ!
海の中というのは危険も伴いますし、ボードや着るもの、海までの交通費など、お金がかかるスポーツでもあるので、子どもや若者中心というよりは、大人の方々の人口が多いかなと思います。



― サーフィンはさまざまな年代の方が、いろんな形で楽しんでいるのですね。

そうですね。共通点があるとすれば、普段から海に入る生活をしている人たちは、生き生きしていて実年齢よりも若く見える方が多いように感じます。サーフィンは「自然」という、人間には太刀打ちできない大きな力を相手にするスポーツなので、何事にも無理をしない、バタバタしない、その場を楽しむというスタンスの方は多いです。
それにサーフィンに限らず、海に入ると本当にリフレッシュできるので、仕事やプライベートで疲れたときには、ぜひ海の中に入って、この気持ちよさや癒やし効果を体感して欲しいですね。


サーフィンのあとは、夕日を見ながらの洗車やドライブでリフレッシュ

― サーフィンをされる方は、皆さん車で移動されていますよね。どんな車をお使いの方が多いのでしょうか?

サーフボードは長く、ショートボードでも乗る人の身長くらいの長さはありますので、やはり大型車に乗っている人ばかりですね。あとは車中泊ができるような車。金曜日の夜に出発して、土曜日の朝からサーフィンして、土曜日の夜は車中泊をして、日曜日またサーフィンして、帰る。そんなスケジュールで、キャンプのついでに車中泊をしている家族もいたりします。



― 車で海に行くと潮風や砂などに当たって、メンテナンスが大変そうですが、なにか工夫されていますか?

どうしても潮風に当たるとベタベタになったり、車体が錆びたりしますね。もちろん海に行った後や、定期的に洗車をするなどのメンテナンスは必要だと思います。
僕は洗車が大好きで、夏は、サーフィンをしたあと、夕方に洗車をします。海からあがってもまだ明るいですし、きれいな夕日も見ながら洗車できる時間なので。



― 競技をしつつ、ご自身で移動の車も運転するということですが、体が疲れている中での運転も多いのではないでしょうか?

サーフィンの後に運転することはしょっちゅうありますが、僕の場合は、運転は負担ではなくむしろリフレッシュのひとつになっていますね。サーフィンをして、「最高だったなー」と思いながら、夕日の中で運転するのはまったくストレスではないですし、サーフィン後の夕日ドライブはすごく好きです!



― 好きな夕日のスポットはありますか?

活動拠点でもある千葉県の太東海水浴場というところが好きですね。近くに「太東埼」という高台があって、灯台が立っています。そこからの眺めは、地球が丸く見えると言われていて、目の前には広い海。後ろには山があって、日が沈んでいく。そこが一番好きです。


▲ホームにしている千葉県の太東海水浴場にて



サーフィンで、最高のリラックス効果を感じてほしい


― 小さいころ海に行かれていたときと、現在とで、海やサーフィンの環境は変わりましたか?

場所にもよると思いますが、以前は地元の人たちが外部から来る人に対して、波の取り合いなどもあり、初めての人がサーフィンを始めづらい環境のビーチもありました。
でも最近は、ビーチに多くの人を受け入れようと地元の人たちが初心者レッスンをしたり、手ぶらでサーフィンが楽しめたり、様々な取り組みをしているので、誰でも行きやすくなったと思います。サーフィンと聞くと気後れしてしまう人もいるかもしれませんが、サーフィンが初めての人でも楽しめる環境が整っている場所が増えましたね。



― オリンピック競技となって、サーフィンに注目する方も増えています。そういった方に向けてメッセージをお願いします。

僕はサーフィンをしていて、自然の素晴らしさや、リフレッシュ効果、リラックス効果を日々感じています。水に入ったときの気持ちよさを感じてもらえたら、もし波に乗らなくても、「来て良かったな」と思ってもらえると思います。だからぜひ、自然の中に身を置いてほしいなと。僕もサーフィンは“やってみて”はまったんですよね。だからシンプルに、一度体験してもらいたいなと思います。



プロサーファー加藤嵐さんインタビュー・後編
「サーフィンが、心も体も鍛えてくれる。プロサーファー・加藤嵐がサーフィンで身につけた生き方・考え方とは?」


加藤嵐さんおすすめ!この夏楽しめるサーフィンスポット

●初心者にもおすすめ! 千葉県・太東海水浴場

多くの方は「サーフィンと言えば湘南」と思うかもしれませんが、実は千葉県がおすすめです。
僕が拠点にする太東海水浴場は、九十九里浜の最南端にあり、初心者サーファーの方でも乗りやすい波が比較的多いビーチなので気軽に楽しめる場所ですよ。近くにある「太東埼」からは、きれいな水平線が一望できます。

千葉県・太東海水浴場
アクセス
九十九里有料道路一宮料金所から 県道30号経由 10分
圏央道茂原長南ICから 県道293号と国道128号経由 30分
駐車場
有り

●海だけじゃなく河口でも楽しめる! 徳島県・海部川河口

西日本で一番のおすすめは四国です。一般的に、サーフィンをする場所のイメージは海ですが、四国は川(河口)でもサーフィンができます。
僕は特に徳島県の海部川(かいふがわ)が好きです。雨によって山から流れてきた土砂が海に流れ着いて地形となり、そこにうねりが来るとすごくいい波が来るんです。水もきれいで気持ちいいですよ。
鮎漁の解禁時期には、鮎が泳いでいる川の先でサーフィンをしていて、上がった後、銛で鮎を突いて食べたりしているサーファーもいます。


▲徳島県の海部川にて

徳島県・海部川河口
アクセス
徳島自動車道「徳島IC」からポイントまで約2時間。
駐車場
有り