交通事故の解決を、弁護士に頼むといくらかかる?

交通事故が厄介なのは、自分のケガや損害の心配はもとより、相手方との示談交渉をしなくてはならない煩わしさがあるからでしょう。双方に過失のある事故ならば、保険会社が示談を行いますが、相手方の過失が100%ですと、あなたの自動車保険会社は示談交渉を行えません。となれば、問題解決のために弁護士に一任するのも1つの賢い選択肢。そこで気になるのが、弁護士に支払う報酬額です。

弁護士に仕事を依頼する場合、支払う費用は着手金(いわば固定報酬)・報酬金(いわば成功報酬)・手数料などの「弁護士報酬」と、印紙代や交通費その他の「実費」となります。弁護士報酬は個々の案件や弁護士によって異なるものです。例えば交通事故で重傷を負った被害者から損害賠償請求を依頼され、1000万円の勝訴判決を得たケースについての以下アンケート回答を参考にすると、着手金として30万円前後と答えた弁護士が半数近く、さらに報酬金として50万円前後との回答が3分の1強に上っています(日本弁護士連合会「アンケート結果に基づく市民のための弁護士報酬の目安」より)。

自動車保険には、交通事故で被害者になった場合に弁護士を頼む費用を確保できる「弁護士費用特約」もあり、弁護士費用保険金として300万円まで、法律相談・書類作成費用保険金として10万円などが支払われることが一般的です。

もっとも、人身の被害事故については、マイカーに人身傷害補償保険の契約をしていれば、相手方との示談交渉を待たずにケガの補償が受けられますから、弁護士費用特約が役立つのは自分のクルマや家屋などの物損被害、ということになるでしょう。

弁護士費用特約の契約をしていなくても、弁護士等が無料・無償で相談や和解の斡旋をする以下窓口もあり、こちらは人身・物損いずれも対応してくれます。

保険始期日が2015年12月31日以前のご契約の場合は、「法律相談費用」の名称となります。

ポイント!

弁護士に支払うお金は「弁護士報酬」「実費」で成り立ちますが、案件や弁護士により、かかる費用はケースバイケースです。弁護士費用特約で備えるのも1つの方法ですし、無料で弁護士相談を受けられる相談窓口を利用する方法もあります。

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プロフィール

清水 香(しみず かおり)

1968年東京生まれ。CFP®認定者。1級FP技能士。

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